
落とし物を“正規品”として再流通へ──AI真贋鑑定のフェイクバスターズ、findと連携しブランド品のリユース強化
国内シェアNo.1(※1)のAI真贋鑑定サービス「フェイクバスターズ」を展開するIVA株式会社は、2025年6月、落とし物管理クラウドサービス「find」を運営する株式会社findと連携し、落とし物リユース事業におけるブランド品の真贋鑑定を開始した。
この取り組みは、findが2025年2月より開始した、鉄道会社や商業施設などで保管期限を過ぎた落とし物を「メルカリShops」にて再流通させる実証実験の一環であり、ブランド品についてはフェイクバスターズによる鑑定を通じて正規品認証を行う。真贋が確認された商品には認証タグが付与されることで、購入者に安心を提供する。メルカリShopsを活用した落とし物再流通の取り組みにおいて、真贋鑑定が導入されるのは全国初(※2)である。
(※1)自社調べ、2022年12月調査、日本国内における「真贋鑑定サービス」として
(※2)find調べ、2025年2月調査、「メルカリShops」を活用し落とし物を再流通する取り組みとして
廃棄から社会への還元へ──「落とし物」を起点とする循環型経済
従来、鉄道会社や施設で拾得された落とし物は、遺失物法に基づき一定期間保管された後、持ち主が現れなければ廃棄されることが多かった。findは、こうした未返却の物品に新たな価値を見出し、再利用・再流通させるモデルを構築。これまでに約300点をメルカリShopsに出品し、うち3分の1が購入されるなど、需要の高さが証明されている。
しかし、ブランド品を扱ううえでネックとなっていたのが「真贋の信頼性」である。一般消費者の間でも偽造品への懸念は根強く、販売時に確実な鑑定が求められていた。
そこで、AIと鑑定士の知見を融合し、月間4万件以上の依頼に対応している「フェイクバスターズ」がこのニーズに応える。ブランドバッグやスニーカー、アクセサリーなど200以上のブランドに対応し、これまでに180万件を超える鑑定実績を誇る同サービスが、落とし物リユース市場の信頼性向上に貢献する。
「本物である安心」が広げる、落とし物の可能性
findは今後、ブランド品に限らず、他カテゴリの落とし物についても信頼性を高めた流通を模索していく方針だ。フェイクバスターズとの連携を通じて、単なる廃棄ではなく、社会への還元という選択肢を広げる。この取り組みは、環境負荷を軽減しつつ、消費者にとってはお得で安心な買い物体験を提供する循環型経済モデルの一例といえる。
両社の取り組みは、落とし物の取り扱いに関する社会課題の解決と、新たなマーケットの創出に向けた一歩として注目される。
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(TOMORUBA編集部)