東急×日本クラウドキャピタル | 東急線沿線に関わる「誰もがフェアに挑戦・応援できる世界」の実現に向け資本業務提携――取組目的を担当者に聞く
東急株式会社は株式投資型クラウドファンディング(※1)「FUNDINNO(ファンディーノ)」を運営する株式会社日本クラウドキャピタル(以下、JCC)と資本業務提携し、東急線沿線に関わる「誰もがフェアに挑戦できて、誰かの挑戦を応援できる世界」の実現を目指すことを発表した。
本取り組みを第一号案件として、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル) 活動を開始することで、TOKYU2050VISION「東急ならではの社会価値提供による世界が憧れる街づくり」の実現に向けた新たな事業創造に取り組むという。
本取り組みは、株式投資型クラウドファンディングのリーディングカンパニーであるJCCと東急の連携により、東急線沿線に関わる人々によるスタートアップ企業・地域事業者への投資を通した街づくりへの参加機会を提供する。また、東急線沿線の生活をより豊かにする技術やサービスを持つスタートアップ企業・地域事業者の資金調達やファン獲得手段の多様化による成長機会の提供を推進する。
一方、CVC活動では、TOKYU2050VISIONにおける「City as a Service」 構想(以下、CaaS構想)に基づく新規事業の創出・推進を目的としている。当面の出資検討テーマは、 「ヘルスケア」、「住む・働く・移動」、「ソーシャルファイナンス」(※2)の3領域と設定し、今後、 CaaS構想実現への寄与が見込める技術やサービスを持つスタートアップ企業への出資を実施していくという。
なお、今回の取り組みに関して、東急株式会社 フューチャー・デザイン・ラボ 福井崇博氏は次のようにコメントしている。「スタートアップ企業の相互案件紹介やFUNDINNO利用企業と東急との協調投資、事業連携に加えて、将来的に東急線沿線の中小企業にも株式投資型クラウドファンディングを活用できるようにすることで、住民参加型でのまちづくりにつなげていきたい。」
※1……株式投資型クラウドファンディング:インターネットを利用し、企業が複数の投資家から資金を集めることができる仕組み
※2……ソーシャルファイナンス: 金銭的リターンだけではなく社会的リターンも追求する金融
資本業務提携の目的と概要
JCCとの資本業務提携により1億円の出資を行い、東急線沿線に関わる「誰もがフェアに挑戦できて、誰かの挑戦を応援できる世界」の実現を目指して、以下の取り組みを実施する。
フェーズ①相互紹介と共同告知
・ベンチャー企業の相互紹介やFUNDINNOの更なる普及に向けた当社のアセットを活用した共同告知
フェーズ②協調投資と社会実装
・FUNDINNO利用企業への当社の協調投資
・事業連携による新たな技術やサービスの社会実装
フェーズ③地域活性
・東急沿線の中小企業に対する新たな資金調達
・ベンチャー企業のファン獲得の手段としての株式投資型クラウドファンディングの展開と普及、社会実現
株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」概要
JCCが運営する日本初の株式投資型クラウドファンディングサービスのプラットフォームである「FUNDINNO」は、1口10万円前後の少額から、IPOやバイアウトを目指すベンチャー企業の株式に投資することができる。ベンチャー企業は各地から集まり、その中から厳しい審査を通過した企業のみが募集を行う。「FUNDINNO」では普通株式や新株予約権への投資となり、投資先企業からのIR情報を定期的に確認することが可能。企業によっては投資に対してエンジェル税制を活用できる場合や、株主優待を設定している会社もあり、新しい投資体験ができる。
TOKYU2050VISIONとCaaS構想について
TOKYU2050VISIONとは、東急が2019年9月に公表した、長期経営構想(2030年までの経営スタンスおよびエリア戦略・事業戦略などを取りまとめた経営構想)において言及した、2050年に東急グループがありたい姿を表現したVISIONだ。
CaaS(City as a Service)構想は、TOKYU2050VISIONが目指す、生活者一人ひとりのウェルビー イングの追求や、持続可能な循環型社会の追求のために、これまで培ってきたリアルな街づくりに加えて、最先端のデジタル技術を積極的に活用したこれからの街づくりの構想となる。
https://www.tokyu.co.jp/ir/manage/lplan.html
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