複業マッチングの「Another works」｜シリーズBで総額約4.6億円の資金調達、「複業」を通じて誰もが挑戦できる世界へ

2022年10月18日
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SaaS型の複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を展開する株式会社Another worksは、2022年10月12日、米国シリコンバレーのペガサス・テック・ベンチャーズ、みずほキャピタル株式会社、株式会社QRインベストメント、大分ベンチャーキャピタル株式会社、および個人投資家の柳田将司氏、梅田裕真氏、鈴木達哉氏などを引受先とする第三者割当増資を実施し、総額約4.6億円を資金調達した。今後は調達した資金をもとに、グローバル展開も見据え、新規事業開発/マーケティング/採用活動を強化し、誰もが複業で挑戦できる世界を目指す。

資金調達に至った背景

2018年に厚生労働省がモデル就業規則を改訂したことや、コロナ禍をきっかけとしたリモートワークの浸透により、複業を解禁する企業や複業を検討している個人が増加している。政府の後押しもあり、今後はさらに複業市場が活性化することが予測される。

Another worksは、複業したい人と企業をマッチングするプラットフォーム「複業クラウド」を提供している。サービスリリースから約3年で累計導入数1,000（社/団体/地方自治体）、累計登録タレント数40,000名を突破した。また、ARRは直近2年間の同期間比で約3倍*となり、急成長しているという。そこでこの度、グローバル展開を見据えた事業戦略や地方創生、SDGsに関する取り組みに期待してもらい、資金調達に至ったという。

*ARRの数値は、2020/5 - 2021/4 と2021/5-2022/4の比較で算出。

Another worksが解決する社会課題と今後の展開

Another worksでは、金銭報酬を主な目的としている「副業」ではなく、スキルアップしたい/地域に貢献したいという経験報酬や感情報酬をも含めた、複数の目的を持つ「複業」の社会実装を目指している。大きく環境を変えずに挑戦することができる「複業」を世の中の当たり前にすることで、挑戦する全ての人の機会を最大化する。また、Another worksでは主に下記の2つの社会課題を解決している。

①人材業界における社会課題

人材紹介や求人広告、人材派遣を含む人材業界では、第三者の意思が入り、資金力のある企業ほど優秀な人材を採用しやすい仕組みであるため、個人と企業の最適かつ平等なマッチングができないという課題がある。そこでAnother worksでは、成約手数料無料で複業したい人と企業が自由にマッチングできるプラットフォーム「複業クラウド」を提供している。

②地方創生やSDGsなどの社会課題

民間企業では当たり前になりつつある複業人材登用を、自治体/スポーツチーム/教育機関などあらゆるステークホルダーとも連携し支援している。「複業クラウドfor Series」として、自治体向けには複業クラウド for Publicを、スポーツチーム向けには複業クラウド for Sportを、教育機関向けには複業クラウド for Academyを提供している。

今後は調達した資金をもとに、グローバル展開を見据え、新規事業開発/マーケティング/採用活動を強化する。複業のリーディングカンパニーとして、地方創生やSDGsに貢献しながら、複業の社会実装を目指すそうだ。

新規事業開発/マーケティング/採用活動に注力

調達資金の主な使途は以下になる。

①新規／海外事業開発

「複業クラウドfor Series」を拡張させるための新規事業開発に投資する。特に、全国47都道府県での自治体連携の拡大や、グローバル展開を見据えた海外事業開発に注力。また、年内にはスタートアップ向けのプランを新たに開始する予定だ。

②マーケティング強化

既存サービス「複業クラウド」をさらに強化するため、マーケティング強化や技術投資を行っていく。

③人材の採用

当社のビジョン「挑戦する全ての人の機会を最大化する」に共感してもらえる人の採用を全職種で強化し、パーパス経営による組織作りに注力していく。

出資者各位からコメント

■ペガサス・テック・ベンチャーズ（創業者兼CEO アニス・ウッザマン氏）

『この度、「採用手数料無料のSaaS型複業マッチングプラットフォーム」という新たなコンセプトで、日本における働き方改革や複業時代をリードしようとするAnother works社に投資することができたことに、非常に嬉しく思っております。日本におきましては、欧米に比較して労働市場の活性度が低いことなどを背景に、複業解禁、採用・転職市場の活性化、労務管理のDX化を目指すHRテックなどへの期待が高く、有望なスタートアップ企業が多数設立されています。その中でもAnother works社のスピーディーな展開は、めざましく、今後のさらなる成長に期待しております。我々ペガサスチームとしても、同社の成長を支援していきたいと考えています。』

■みずほキャピタル株式会社（投資第４部部長城間敏光氏）

『当社事業の社会的意義、経営者の熱い思いに共感し、株主に加わり、支援することになりました。日本は、少子化に伴い、労働人口が減り続けています。解決策をどこに見出すのか？ロボット等による生産の自動化、システム導入による効率化、外国人労働者の活用等々。厚生労働省の働き方改革により、副業解禁が本格化しました。今後、解禁する企業は、増加するでしょう。当社のサービスは、省人化でなく、適材適所を推し進め、人材を有効活用するものです。人材の企業内最適配置から、社会内最適配置へ、日本経済に変革をもたらすことを期待しています。今後は、Another worksさんと共に、複業の社会実装化に取り組んでいきます。』

■奥能登SDGsファンド/株式会社QRインベストメント（代表取締役角地裕司氏）

『Another worksさんとは石川県の能登町で行っている複業人材の登用というご縁もあり、今回出資させていただきました。能登では人口減少に伴う企業の人材不足が大きな課題となっています。Another worksさんの事業はそういった地方企業の課題解決につながるとともに、地方にいる人材が自身のスキルを地域外で活用し、更なるスキルアップを図れるという点に非常に魅力を感じました。「複業クラウド」を通じ地方でも複業が当たり前になり、地方創生につながることに期待しています。』

■大分ベンチャーキャピタル株式会社（代表取締役渡邉剛之氏）

『大分ベンチャーキャピタルは、「成長意欲旺盛な未公開企業への投資を通じ、地域経済の活性化に寄与する」ことを目的に投資ファンドの運営を行っております。Another works社の大林社長は大分県ご出身の経営者ということでご縁があり、また、地方の人材不足の課題について、複業という方法で人材の流動化を進め、地方創生に繋げるという高い志に共感し、今回出資をさせていただきました。今後、同社のサービスが広がり、複業が定着することで地方企業の人材不足や経営課題の解消、ひいては、地方創生に繋がることを期待します。』

■柳田将司氏（個人投資家／株式会社リアライブ代表取締役）

『大林社長との出会いは、彼が大学生だったときに当社の長期インターンシップに約2年間参加してくれたことでした。当時から抜群のリーダーシップと推進力で当社の創業期を支えてくれた大林社長に、こういう形で支援できることは、大変嬉しく思います。当グループでも取り組んでいる「働き方の多様化」は、個人・組織のウェルネスに寄与し、今後の日本社会に不可欠だと考えています。社会課題解決を行う現サービスに非常に価値を感じているので、是非とも拡大させていただきたいと思います。これからも陰ながら末永く応援していきます。』

■梅田裕真氏（個人投資家 / 株式会社メディカルノート代表取締役CEO）

『アナザーワークスが挑戦する世界は、日本社会が文化として大切にしてきた互助精神を取り戻し、より生産的なものに飛躍させると信じています。一投資家としても、一経営者としてもアナザーワークスのサービスが当たり前になる世界を享受したいと強く思います。』

■鈴木達哉氏（個人投資家 / 株式会社ギフティ代表取締役）

『前回の出資から1年半、大林さんを始めとするチームの皆さまの事業に対する真摯な取り組みを拝見させていただく中で、この度追加出資の機会を頂き大変嬉しく思います。

特に「複業クラウド for Public」「複業クラウド for Sport」といった社会貢献領域の事業は、既に50以上もの自治体との連携など急速に拡大しており、Another works社の取り組みが現代社会の課題解決に寄り添い大きな支援となっていることに確信を持つと共に、さらなる成長に期待をしているところであります。引き続きご一緒しサポートさせていただけたらと考えております。』