未来の駅がここから生まれる――「JR東日本スタートアッププログラム2019」採択21社の共創プランを全公開!
「未来の駅」と聞いて、どんな駅を想像するだろう。ロボットと共存する駅、混雑から解放された駅、観光名所とシームレスにつながる駅、感性を刺激するアートに彩られた駅――。少し先の未来が、今まさに現実になろうとしている。
その出発点とも言えるのが、「JR東日本スタートアッププログラム」だ。このプログラムでは、JR東日本グループとスタートアップ各社が共創で、新たなビジネスやサービスの創出にチャレンジする。3回目となる今年度も、4月にプログラムが始動した。
今回は、JR西日本・JR九州グループと連携する「エリア拡大」、新潟市の資源を活用する「地域連携」、国際交流拠点を目指す高輪ゲートウェイ駅の開業を見据えた「グローバル」の3テーマを新設し、共創パートナーを募った。その結果、262件もの提案があり、そこから21件が選ばれたという。
本記事では、11月28日(木) 都内にあるルミネゼロで開かれた「JR東日本スタートアッププログラム 2019」のデモデイ(共創プラン発表会)の様子をレポートする。「今年は、21社も選んじゃいました」――プログラムをリードする阿久津氏の軽快な司会でスタートしたデモデイ。どんな企業が選ばれたのか?JR東日本グループとスタートアップがコラボレーションすることで、どんな未来が生まれるのか?共創プランの中身に注目して読んでほしい。
▲JR東日本スタートアップ株式会社 営業推進部 マネージャー 阿久津 智紀氏
プログラムが目指すのは、鉄道の起点「0マイル標識」
各社の発表に先立ち、JR東日本スタートアップ株式会社 代表の柴田氏が開会のスピーチを行った。柴田氏は、本プログラムの最大の特徴は、「JR東日本が持つリアルなインフラを使って、実証実験をとことんやることだ」と話す。これまで、駅構内や線路上など、さまざまな場所でバラエティに富んだ実証実験を行ってきた。その累計は50件にも及び、事業化に向けて着実に進んでいる事例も数多くあるという。
▲JR東日本スタートアップ株式会社 代表取締役社長 柴田 裕氏
そんな数々の“冒険”のスタートラインとなるのが、JR東日本スタートアッププログラムだ。同プログラムが目指しているのは、新橋にある「0マイル標識」。明治3年、日本で初めて鉄道を敷設しようとした際に、測量の起点として打ち込まれた第一杭だという。ここから日本の鉄道敷設はスタートした。
先人たちは、資金調達を行い、外国からエンジニアを招き、なによりも熱い情熱を持って、鉄道の敷設という大事業に取り組んだ。柴田氏は、「今日、この場所が皆さんと私たちの0マイル。一緒に新しいレールをつくっていきましょう」と参加者に語りかけ、スピーチを締めくくった。
手荷物のペインを解決する、CBcloudが大賞を受賞
柴田氏のスピーチの後、21社が保有するプロダクトや技術、JR東日本グループとの共創プランについて発表を行った。本記事では、各賞の受賞企業から順に、発表の中身を紹介する。
なお審査員は、株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー 仮屋薗聡一氏、株式会社プロノバ 代表取締役社長 岡島悦子氏、守屋実事務所 代表 守屋実氏、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本) 常務取締役事業創造本部長 新井健一郎氏、同じく常務取締役総合企画本部長 喜㔟陽一氏の5名が務めた。審査基準は、「新規性」「ビジネス性」「JR東日本のリソースをいかに使うか」の3点で判断された。
【スタートアップ大賞】 CBcloud株式会社
総合グランプリに贈られる「スタートアップ大賞」を受賞したのは、配送のマッチングプラットフォーム「PickGo(ピックゴー)」を展開するCBcloud(シービークラウド)だ。「PickGo」は、“フリーランスドライバー”と“荷物を届けたい人(荷主)”を直接つなぐアプリを運営している。ドライバー不足が叫ばれる中、同社のアプリを使って配送を依頼すると、わずか56秒程度でドライバーを見つけることができるという。
このプロダクトを活用し、インバウンドの増加で深刻度を増す「駅のロッカー不足」という課題にチャレンジする。共創プランの中身はこうだ。まず駅の手荷物預かり所で手荷物を預かる。「PickGo」を通じてフリーランスドライバーとマッチングし、当日中に指定のホテルへと配送。観光客は、重い荷物を運ぶことなく、手ぶらで観光を楽しみホテルに向かうことができる。
すでに今年11月11日より、東京駅で実証実験を開始している。わずか2週間で100個以上の配送を行ったという。今後、実証実験での効果をふまえ、東京駅以外のメガターミナル駅へと取り組みを広げていく。同時に、ドライバーだけではなく、在来線や新幹線を活用した配送も検討していくという。
スタートアップ大賞は、JR東日本 新井氏から手渡された。新井氏は評価のコメントとして、「大きな荷物をお持ちのお客様の対応に苦労している。新幹線の車内設備も改良するべきかという議論もあるほどだ。それを解決する手段として、駅ナカからホテルへ手荷物を運び、手ぶら観光を実現してもらう。地に足のついた内容の提案だった」と話した。一方、CBcloudの皆川氏は、「この受賞がスタート、皆さんにご利用いただけるよう頑張っていきたい」と今後に対する熱意を見せた。
【優秀賞】 農業生産法人株式会社グリーンズグリーン
優秀賞を獲得したのは、新潟市に本社を構え、「苔の人工栽培」を手がけるグリーンズグリーンだ。同社は、土を使わずに苔を栽培する技術を持つ。今、世界では苔が一大ブームを巻き起こしているという。温暖化対策に本気で取り組む企業や団体が、屋上緑化や壁面緑化に苔を利用しているのだ。苔は二酸化炭素の吸収率も高く、PM2.5といった有害物も吸収するため環境に優しい側面を持つ。
そんな苔を扱う会社が、どのようにJR東日本グループと共創するのかというと、「鉄道高架下の活用」だ。遊休資産となっている高架下を用いて販売用の苔を栽培する。直射日光の当たりづらい高架下は、苔にとって最高の栽培場所になるという。また、苔は除草効果もあるため、雑草対策にもなる。実証実験の場としては、新潟・郡山駅周辺と川崎駅周辺が選ばれた。「JR×苔」のコラボレーションで、遊休資産の活用、雑草対策、さらには環境対策にもつなげていくという。
優秀賞の発表は、JR東日本の喜㔟氏より行われた。喜㔟氏は、「苔の様々な可能性に新規性を感じたと同時に、高架下の利活用をビジネスにつなげる非常に面白いアイデアだった。また、人手不足の中で鉄道沿線の除草が課題になっている。現実の課題との親和性も高かった」と評価のポイントを語った。グリーンズグリーンの佐藤氏は、「たかが苔、されど苔。新潟の産品といえば、米・酒・苔です」と語り、会場の笑いを誘った。
【優秀賞】 日本環境設計株式会社 ※グローバル
日本環境設計は、サーキュラーエコノミーの実現を掲げて活動を行う企業だ。同社は、服やペットボトルなどの不要になった石油由来製品を、ケミカルリサイクルできる量産プラントを保有する。同社の技術を用いると、一般的な1度や2度ではなく、何度でもリサイクルが可能だという。
今回は、品川駅などで不要な服・ペットボトルを集め、再資源化し、Tシャツやエコバック、おもちゃへと変えていく取り組みを行う。「ワクワクする」ことを重視する同社は、これまでに映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場するゴミで動く車デロリアンを実物化し、話題を集めたこともあるという。今回も、「楽しいリサイクル」を意識して、さまざまな企画を実施していくという。
優秀賞の贈呈にあたり、JR東日本の喜㔟氏からは「当社ではESG経営を大きな柱とし、SDGsにも取り組んでいる。それを新しいテクノロジーで解決していく。その新規性と、課題とのマッチング度を評価した。特に、劣化しない点が心に刺さった」と語られた。日本環境設計の岩元氏は、「この技術をJRさんと共に、日本から世界に発信していきたい」と期待を込めて語った。
【オーディエンス賞】 株式会社ヘラルボニー ※グローバル
来場者の心に響くプレゼンを披露し、オーディエンス賞を獲得したのは、どこかお笑いコンビを彷彿とさせるヘラルボニーの松田兄弟だ。松田兄弟には自閉症の兄がいるという。このような背景から、同社は知的障がいのある人たちのイメージを変える事業に取り組んでいる。知的障がいを持つアーティストの描いた絵を、プロダクトに落とし込んで販売しているのだ。すでに2000点以上のアーカイブを保有しており、東京2020関連イベントの衣装に採択された作品もあるという。
そんなヘラルボニーの共創プランは、駅のミュージアム化だ。地域に住む知的障がい者のアート作品で駅を彩る。それだけではない。アートを商品化し、販売も行っていく。たとえば、工事現場の仮囲い資材をアート化し、その資材からカバンをつくるといったプランだ。駅をアートで彩ると同時に、障がい者の収入アップにもつなげる。今後まずは、吉祥寺駅で実証実験を行い、他の駅へも展開していくという。
オーディエンス賞は、岡島氏から発表された。岡島氏は「障がい者の方々のアートというフィルターを通じて、そこがアップサイクルになっていて、お金を稼ぐ仕組みになっている。この点に、皆さん心を打たれたのではないでしょうか」と語った。一方、ヘラルボニーの松田氏は「JR東日本さんと一緒になって、新しい景色や新しいマネタイズモデルをつくっていきたい」と感想を述べた。
【審査員特別賞】 株式会社バイオーム ※エリア拡大
審査員特別賞に輝いたのは、AI動植物判定ゲームアプリ「Biome」を開発するバイオームだ。昆虫や植物、動物をスマホで撮影、AIで種類を判定し、位置情報とともにコレクションする。生態系をデータベース化することで、生物多様性の調査につなげられるゲームアプリだ。また、図鑑や地図、SNS機能のほか、バッジやクエストといったゲーミフィケーション要素も取り入れている。
今回は、イベント開催やターゲットを絞れるクエスト機能を用いて、駅沿線の価値向上を目指す。JR東日本だけではなく、西日本、九州とも連携しながら、駅周辺の生態系を明らかにする企画を「Biome」上で仕掛けていく。現在、来年3月の公開に向けて、準備を進めているという。
審査員特別賞は、守屋氏から授与された。守屋氏は「来年の夏頃には、子供も親もみんなして生物を集めるために、日本中を移動する。それにより、日本の生物多様性を可視化することができる。そんな絵がよく見えた」と評価ポイントを語った。バイオームの藤木氏は「これを機に、生き物を大切にできる社会にしていきたい。その第一歩となるよう、心から頑張っていきたい」と笑顔で語った。
世界が驚く、未来の駅へ
ここからは、受賞にはならなかったものの、本プログラムに採択され、テストマーケティングに進む共創プランについて簡単に紹介する。まずは、未来の駅を彷彿とさせる4つの共創プランだ。
■株式会社ZMP ※グローバル
自動運転技術を強みに、カラフルで愛嬌のある宅配ロボットを開発するZMP(ゼットエムピー)。モバイルオーダー機能も備えており、ユーザーがスマホで注文し決裁を完了すれば、近くの店舗から宅配ロボットが商品を運んでくれる。この宅配ロボットを、JR東日本の主催するイベントでのフードデリバリーに活用するという。
画像認識とモーションコントロールなどの技術を活用し、自動たこ焼き調理ロボット「OctoChef(オクトシェフ)」に代表される自動調理ロボットを開発するコネクテッドロボティクス。同社が今回チャレンジするのは、「駅そば」の自動化だ。まずは、東小金井駅にある立ち食いそば「そばいち」と共同で、そばを調理できる自動ロボットの開発に挑む。
無人ロボットカフェを運営し、2店舗ではすでに黒字化も実現しているQBIT Robotics(キュービットロボティクス)。特徴は調理・接客・提供までの一連の流れを完全に無人で行える点だ。同社がJR東日本と挑戦するのは、無人ロボット“パスタ”カフェ。これを、12月に大宮駅で開催される「STARTUP_STATION」に出展し、利用者の反応を見るという。
IoT自販機(ウルトラ自販機)を開発するブイシンク。同社の自販機の特徴は、大型で冷蔵も可能、なおかつ多言語とキャッシュレスにも対応していることだ。構造を工夫し、ケーキや駅弁といった、これまで自販機で販売されてこなかった商品も扱うことを可能にした。今回、新たにスイーツ用と駅弁用の自販機を開発し、「STARTUP_STATION」に出展する。
地方での体験を、もっと便利で豊かに
続いて、新潟市をフィールドに実証実験を行う2つの共創プランと、地方の魅力発見や地方創生につながる4つの共創プランについて紹介する。
■MIRAI SAKE COMPANY株式会社 ※新潟・地域連携プロジェクト
日本各地にある酒蔵と取引があり、日本酒について知り尽くすMIRAI SAKE COMPANY(ミライサケカンパニー)。同社の共創プランは、新潟駅にある観光案内所を活用した「AI SAKE STATION BAR」だ。観光案内所に複数のサンプル酒を置き、試飲。味覚をAIで判定する。そこから、好みに合った酒蔵や居酒屋に送客し、日本酒ツーリズムにつなげるという。「STARTUP_STATION」にも出展。
■株式会社NearMe ※新潟・地域連携プロジェクト
相乗りマッチングサービスを手がけるNearMe(ニアミー)。同社は、ルート最適化技術を活用し、ユーザーが簡単に、タクシーや空港シャトルバスに“相乗り”できるプロダクトを運営する。今回は、新潟駅にて観光タクシーを活用した相乗りサービスにチャレンジ。観光タクシーの相乗りにより、観光客は約3分の1程度の額で観光タクシーを利用できるほか、効率的に散在した複数の観光名所をまわることが可能になるという。
VILLAGE INC.(ヴィレッジインク)は、日本各地の秘境にスタイリッシュなグランピング場を運営している企業だ。同社が着目したのはJR東日本の「無人駅」。無人駅の周辺をグランピング場として開発し、地域活性化につなげる。最初に取り組むのが、地下深くにあることから「もぐら駅」として知られる群馬県の土合駅だ。土合駅と周辺をグランピング場へと変貌させ、集客と地域の活性化、雇用創出につなげる。
日本各地で空き家シェアリング事業を展開するアドレス。各地にある家に定額で住めるサービスだ。同社が提案するのは「多拠点居住」だという。たとえば、都市で働きながら週末は地方で住むといった生活スタイルだ。共創プランとしては、JR東日本グループの「ファミリーオみなかみ」の一部を「ADDress」ユーザーに提供。さらに、旅行商品の共同開発や交通費の低額化も目指すという。
ローカル・インキュベーション・プラットフォームを全国で展開するNext Commons Lab(ネクストコモンズラボ)。同社は各地に「コーディネーター」と呼ばれる事業開発リーダーを派遣し、ローカルビジネスの創出や課題解決に取り組んでいる。今回チャレンジするのは、福島県南相馬市にある小高駅を活用したプロジェクトだ。駅員をコーディネーターのような存在にし、駅をその地域のゲートウェイに変貌させるという。
ピチピチとはねる魚を瞬間冷凍させる実演で、来場者を驚かせたブランテックインターナショナル。同社の核となる技術は、わずか数秒で鮮魚を凍らせる「瞬間凍結技術」だ。この技術を活用すれば、最高の鮮度を維持したまま、鮮魚を地方から都会に流通させることができる。すでにJRグループが運営する「紀ノ国屋」で販売することが決定。「STARTUP_STATION」にも出展する。
テクノロジーで、JR東日本の課題を解決に導く
最後は、JR東日本グループが抱える課題に対して、テクノロジーの活用により解決しようとする6つの共創プランを紹介する。
SDGsのテーマにも掲げられているフードロス。この課題に真っ向から向き合うのがコークッキングだ。同社は飲食店・中食店などで余った食べ物を二次流通させる「TABETE」というプラットフォームを運営している。今回は東京駅構内にある店舗で余った食品を、駅で働く従業員や事業者向けに販売する実証実験を行う。
「ドラゴンレーダーが現実になる」――そんな司会者のアナウンスでスタートしたRFルーカス(アールエフルーカス)のプレゼン。同社の核となるのは、電波高度解析技術だ。適切に管理を行いたい物品にRFIDタグ(ICタグ)を貼付。対象の物品を探したい際は、ハンディサイズの機器を持ち捜索。近づくと音が鳴るという仕組みだ。これにより、物品の管理を容易にする。まずはJR東日本の横浜支社で実証実験を行う。効果が確認できれば他の拠点へと拡大するという。
センサーズ・アンド・ワークスは、複数の人の動き(人流)を可視化できる赤外線センシング技術を保有する。同社の技術を用い、「電車内の混雑状況の把握」や「駅構内の人の流れの把握」に挑む。これらのデータを取得し解析を行うことで、電車内での業務効率化や駅の再開発・利便性向上につなげるという。
小型ドローンが壇上を舞い、会場を沸かせたLiberaware(リベラウェア)。同社は設備点検用の小型ドローンを保有する。小型ドローンが人に代わって狭いスペースに入りデータを取得。3次元化することができる。これを、JR東日本グループの保有する建物の天井裏や設備などの点検に活かす。また、新たに進める建設現場でも導入を目指すという。
落合陽一氏が代表を務める同社は、大学で生まれた技術を権利ごと譲り受け、代わりにストックオプション(新株予約権)を付与する仕組みを考案・実践している。同社の強みのひとつが「音」の制御技術だ。これを新幹線や建設工事現場の防音対策に活用する。また、音を特定のエリアにだけ送る技術を、駅構内のアナウンスの棲み分けにも用いていくという。
現役大学生が代表を務めるタイミー。同社は、単発バイトのマッチングプラットフォーム「Timee」と、観光地でアルバイトをしながら、旅ができる「タイミートラベル」の2つのプロダクトを運営する。共創プランとしては、駅ビルで働くスタッフを「Timee」で集めるほか、駅ビルで働いたことのあるOB・OGも取り込む。また、「タイミートラベル」では、JR東日本グループが地方で運営するスキー場などと連携し、若手に働く場を提供するという。
取材後記
すべての発表は、司会進行を務めたJR東日本スタートアップの阿久津氏と各企業登壇者との「ハイタッチ」からスタートした。そのためか、どの登壇者も緊張がほぐれ、自然体でプレゼンテーションを行っているように見えた。両社の良好な関係の中で育まれるそれぞれの取り組み。21社すべてにおいて、すでに実証実験の場は決まっている。ここからどんな効果が確認でき、新たな事業が生まれるのか。今後の動きが楽しみだ。
(編集:眞田 幸剛、取材・文:林和歌子、撮影:古林洋平)