小型SAR衛星を活用した観測データを提供するSynspectiveが、シリーズAラウンドで86.7億円の資金調達を実施
小型SAR衛星技術を活用した新ビジネスの創出を目指す株式会社Synspective(シンスペクティブ)は、シリーズ A ラウンドで86.7億円の資金調達を実施したと発表した。2018年2月の創業からわずか1年5ヶ月で、累計調達額は109.1億円に達する。
■Synspectiveとは?
Synspectiveは、衛星による観測データを活用したワンストップソリューション事業を行う会社だ。内閣府主導による革新的な研究開発推進プログラム「ImPACT」プロジェクトの成果を応用した独自の小型SAR衛星(※)が強み。小型SAR衛星技術の活用により、高頻度観測を可能にする衛星群を構築し、その衛星から得られるデータの販売、およびそれらを利用した政府・企業向けのソリューションを提供する。
具体的には、取得した画像やデータをもとに、鉱山開発に活かしたり、途上国のインフラ建設、あるいは災害時の被害確認や減災などに活用していく。今回調達した資金をもとに、小型 SAR 衛星を2020年までに1基打ち上げた後、2022年までに6基の打ち上げを目指すという。
※「SAR衛星」
SAR(synthetic aperture radar)衛星とは、自ら電波を発しその反射波を測定する一種のレーダによる観測衛星で、地表形状や高度・変位を測定することに優れている。また、光学式と異なり、雲や夜間の影響を受けにくい特徴を持つ。
■出資会社
出資会社は以下の通り。大手ゼネコンや大学系、金融系ベンチャーキャピタルなどが、今回の出資に参加している。
●株式会社エースタート
●清水建設株式会社
●株式会社ジャフコ
●東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大 IPC)
●株式会社慶応イノベーション・イニシアティブ(KII)
●Abies Ventures株式会社
●株式会社みらい創造機構(東工大関連 VC ファンド)
●三菱 UFJ 信託銀行株式会社
●芙蓉総合リース株式会社
●森トラスト株式会社
●SBI インベストメント株式会社(SBI AI & Blockchain)
●みずほキャピタル株式会社
(eiicon編集部)