イノベーションパートナーズ×和多屋別荘、「URESHINO LIVING LAB」を本格始動
株式会社イノベーションパートナーズと株式会社和多屋別荘は、温泉インキュベーションセンター「Onsen Incubation Center(OIC)」を起点とした新プロジェクト「URESHINO LIVING LAB(以下、ULL)」を、2026年2月より本格始動する。和多屋別荘が有する約2万坪の敷地と嬉野地域全体をフィールドに、食・農・エネルギーをはじめとする領域で「地域価値の再生(リジェネラティブ)」を実装する試みだ。
ULLは、地域資産の再価値化を通じて持続可能な経済循環を生み出し、嬉野の多様な価値を次世代へ継承することを目的とする。旅館という日常の場を「生きた実験場」として活用し、地方創生の先進モデル構築を目指す。
「旅館の中にオフィスをつくる」から、その先へ
イノベーションパートナーズと和多屋別荘は2022年4月、旅館内に企業が集うインキュベーション拠点「OIC」を日本で初めて共同開設した。宿泊施設を単なる滞在の場ではなく、企業や起業家、地域が交わる共創プラットフォームへと再定義する挑戦である。
現在OICには多様な企業が拠点を構え、嬉野温泉の1300年の歴史、500年続くうれしの茶文化、400年の肥前吉田焼といった地元ならではの文化を外部の知見やテクノロジーと結びつける動きが進んできた。ULLは、こうした実践から得られた手応えをもとに、地域全体を巻き込んだ社会実装へと踏み込む新フェーズと位置づけられる。
三位一体で進める共創モデル フィールド×設計×専門知見の融合
ULLの特徴は、明確な役割分担による実行力の高い共創体制にある。和多屋別荘は、約2万坪の敷地や宿泊・温泉体験そのものを社会実装のフィールドとして提供。IPは都市部企業と地域資源を戦略的に結び、新規事業創出や実証実験を主導する。さらに、OICに集うIT、医療、環境、食分野の企業が、それぞれの専門知見を持ち寄り、地域OSを現代的価値へとアップデートする役割を担う。
食・農・エネルギーを起点に、地域の日常をアップデート
ULLでは、旅館の日常そのものを舞台に、複数の実装領域に取り組む。うれしの茶をはじめとした食・農の循環モデル構築、温泉資源と最新ヘルスケア技術を融合したウェルネス・ツーリズム、さらには再生可能エネルギーの地産地消を軸とした環境・エネルギー分野の実証などが想定されている。現在、複数の共創プロジェクトが同時進行しており、詳細は順次公開される予定だ。
両社が描く次の展望
イノベーションパートナーズの代表取締役社長 本田晋一郎氏は、「ULLは、OICで培った知見を社会実装へ引き上げる戦略的挑戦。嬉野で生まれる地域OSの更新プロセスを、全国、そして世界へ発信していきたい」と語る。和多屋別荘 代表取締役の小原嘉元氏も、「2万坪のフィールド全体を生きた実証の場として活用し、新しいリビングラボの形を創造する」と期待を寄せる。
旅館を核に地域の日常をアップデートするULLの挑戦は、地方創生の次なるスタンダードとなる可能性を秘めている。
▲和多屋別荘の外観と全景。2万坪の実証の場となる
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(TOMORUBA編集部)