トヨタとSBの共同出資会社MONET、長野県伊那市と連携して移動診察車の実証に着手
伊那市とMONET Technologies株式会社(以下、MONET)は、自動運転社会に向けた次世代モビリティサービスに関する業務連携協定を締結した。この協定に基づき、伊那市は現在検討しているMaaS(Mobility as a Service、マース)事業の第1弾として、医師による診察を遠隔で受けられる移動診察車の実証を、MONETと連携して実施する。この取り組みは2019年度中に本格的に開始する予定だ。
今回の実証では、看護師などが車両で患者の自宅などを訪問。車両内でビデオ通話により医師が遠隔地から患者を診察できるようにし、医師の指示に従って患者の検査や必要な処置を行うことを想定している。車両はMONETの配車プラットフォームと連携させ、効率的なルートで患者の自宅などを訪問できるようにする。
長野県で3番目に広い面積を有する伊那市は、医師少数区域である上伊那医療圏(※1)で、特に高齢化が進む中山間地域における医療体制の整備が大きな課題となっている。伊那市とMONETは、ドローンを活用した医薬品の配送サービスなども検討し、医師の負担軽減と患者に寄り添った医療を実現するサービスモデルの構築を目指すという。
なお、今回の実証は、トヨタ・モビリティ基金の助成を受けて実施する。
※1: 参考:3月29日の厚生労働省医療従事者の需給に関する検討会 医師需給分科会 第4次中間取りまとめ
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(eiicon編集部)