ゼンリングループ×Preferred Networks、業務資本提携――地理空間情報×AIで将来予測・意思決定を支援
株式会社ゼンリン、株式会社ゼンリンデータコム、株式会社Preferred Networks(以下、PFN)は、地理空間情報とAIを融合した新たなサービスの創出・事業化に向け、業務資本提携契約を締結した。
今回の提携に伴い、ゼンリンとゼンリンデータコムはPFNによる第三者割当増資を引き受ける。ゼンリングループが蓄積してきた高精度かつ時間軸を持つ地理空間情報と、PFNが持つ生成AIや画像・3D空間認識、予測・最適化などの技術を組み合わせ、現実世界の把握から将来予測、意思決定支援までを担うAIサービスの共同開発・事業化を目指す。
地理空間情報を「AI-Ready化」、特化型AIモデルを開発
生成AIやマルチモーダルAIの進化により、テキストや画像だけでなく、位置情報や時間的な変化など、多様な情報をAIで横断的に扱えるようになりつつある。一方、現実世界の課題解決にAIを活用するためには、高品質なデータと業界・業務に関する専門的な知見を組み合わせることが重要となる。
ゼンリングループは、土地や建物、道路、地形、交通、移動情報などを継続的に調査・更新し、地理空間情報として整備・蓄積してきた。こうしたデータには現在の状況だけでなく、街や地域が過去から現在までどのように変化してきたのかという「変化の履歴」も含まれる。
一方、PFNはAI半導体や計算基盤、生成AI基盤モデル、プロダクト・ソリューションまでを一貫して自社開発し、さまざまな産業へのAI実装を進めている。
今回の提携では、こうした各社の強みを組み合わせ、地理空間情報を理解・分析・予測するAIモデルを開発する。
具体的には、土地や建物、道路などの属性や空間的な関係、時間的な変化をAIが扱いやすい形に構造化・体系化する「AI-Ready化」を推進。地理空間情報を活用したAIモデルや、業界・業務に特化したAIサービス、共通技術基盤の企画・開発を進める。
公共・不動産・小売などで将来予測やシミュレーションへ
3社は今後、公共、不動産、小売・流通などを初期の重点領域に位置付け、具体的なユースケースの検討を進める。
例えば、地域が今後どのように変化するのか、どのような施設需要が生まれるのかといった予測をはじめ、店舗の出店計画や適地選定、都市計画、防災、物流などにおけるシミュレーションへの活用を想定している。
協業では、ゼンリンが地理空間情報や顧客・業界に関する知見、顧客接点を生かし、ユースケースの具体化と事業化を担当。ゼンリンデータコムはGIS・AI・サービス開発の知見をもとに、サービスやシステムの企画・開発・実装・運用を担う。
PFNは生成AI、フィジカルAI、画像・3D空間認識、予測・最適化などの研究開発力を活用し、地理空間情報を理解・推論するAIモデルの開発や技術検証、高度化を進める。
3社は今後、実証実験やサービスの共同開発を進め、その成果を企業や自治体の意思決定を支援するサービスとして事業化する方針だ。地理空間情報が持つ過去から現在までの「変化」をAIで解析することで、将来の変化を予測し、現実世界におけるさまざまな意思決定を支援する仕組みの構築を目指す。
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(TOMORUBA編集部)