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生成AIで保険金請求を簡素化へ リードインクスとMysuranceが実証実験を開始

生成AIで保険金請求を簡素化へ リードインクスとMysuranceが実証実験を開始

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リードインクス株式会社Mysurance株式会社は、生成AIを活用した「保険金請求AIアシスタント」の実運用化を見据えた実証実験を開始した。本取り組みは、保険金請求手続きの煩雑さを解消し、ユーザー体験の向上を図るものだ。両社は2025年9月より検討・開発を進めており、今回、実際の業務環境での有効性検証フェーズに移行した。

保険金請求における“わかりにくさ”という構造課題

近年、保険業界ではデジタル化が進展する一方、オンラインでの保険金請求や事故連絡のプロセスには依然として課題が残る。特に、入力項目の多さや手続きの複雑さは、ユーザーにとって大きな負担となっている。

スマートフォン操作に不慣れなユーザーにとっては、入力自体がハードルとなり、結果として情報不足や書類不備による再提出・追加連絡が発生しやすい構造がある。こうした非効率は、ユーザー体験の低下だけでなく、保険会社側の業務負荷増大にもつながっている。

Mysuranceは、保険加入から請求までをすべてウェブで完結するモデルを採用しており、「わかりやすさ」をサービス品質の中核に据えている。今回の実証は、その思想をさらに進化させる取り組みと位置づけられる。

3つのAIエージェントが連携するマルチエージェント構造

本実証の中核となるのが、複数のAIが役割分担しながら連携する「マルチエージェント型AI」である。生成AI、AI-OCR、大規模言語モデル(LLM)を組み合わせ、ユーザーの手続きを包括的に支援する。

まず「カスタマーサポートエージェント」は、対話形式で事故状況や必要事項をヒアリング。一問一答形式で情報を整理し、ユーザーの入力負担を軽減する。

次に「事故受付エージェント」が、入力内容を解析し、必要項目の網羅性や整合性をチェック。不足情報があればその場で補完を促し、手続きの精度を高める。

さらに「資料審査エージェント」は、AI-OCRとLLMを活用し、画像やPDF書類を自動で分類・検証。不鮮明な画像や不足書類を即時に検知し、受付段階でフィードバックを行う。

これらの連携により、従来分断されていた「入力・確認・審査」のプロセスを一体化し、シームレスな請求体験の実現を目指す。

両社の役割分担とDX推進の狙い

本実証において、リードインクスは生成AIの設計やAIアーキテクチャーの構築、SaaS基盤の提供を担う。ソフトバンクグループのフィンテック領域で培った知見を活かし、保険DXの中核技術を支える。

一方のMysuranceは、実際の保険業務に即した要件定義や検証環境の提供、テストを通じた品質評価を担当。ユーザー接点の設計に強みを持つ同社が、実用性の観点からプロジェクトをリードする。

両社の協業は、単なる業務効率化にとどまらず、「ユーザー体験を起点にした保険サービス再設計」という意味合いを持つ。

実運用を見据えた次フェーズへ

今後は、本実証の結果を踏まえ、AIアシスタントの高度化と機能拡充を進める。次年度中の実運用開始を目標に、実際のユーザーが利用可能なサービスとして展開していく方針だ。

保険業界において、生成AIの活用はまだ黎明期にあるが、今回の取り組みは「請求体験そのもの」を再定義する試みといえる。手続きの簡便化と業務効率化を同時に実現するモデルとして、今後の展開が注目される。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

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