
日本テクトシステムズ、日本医療研究開発機構支援・大学共同研究の成果を実装 音声AIで認知機能を可視化する「ONSEI Pro」提供開始
日本テクトシステムズ株式会社は、音声を用いて認知機能の状態を可視化する新サービス「ONSEI Pro」の提供を2026年4月より開始した。質問に対して声で回答するだけで、AIが認知機能を分析し、短時間で状態を把握できるのが特徴だ。高齢化が進む日本において、認知機能の低下を早期に捉える新たな手段として注目される。
AMED支援・大学連携の研究成果を実装 音声解析AIで高精度評価
「ONSEI Pro」は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けた研究プロジェクトの成果として開発された。東京慈恵会医科大学および昭和医科大学との共同研究で得られた知見に加え、独自の音声解析AIを組み合わせることで、学術的裏付けを備えたサービスとして構築されている。
回答内容だけでなく、声の特徴や話し方なども含めて多角的に分析することで、従来の簡易チェックでは捉えきれなかった微細な変化の検知を可能にした。国際的にも評価された研究成果を背景に、信頼性の高い認知機能チェックを実現している。
最短3分で5段階評価 “揺らぎ”を捉える精緻な分析
本サービスでは、利用者が音声で回答することで、最短3分で認知機能の状態を評価。健常から軽度認知障害(MCI)、認知症相当までを5段階で判別する。
特徴的なのは、日々の小さな変動=“揺らぎ”を捉える点だ。総合スコアに加え、時間見当識・記憶力・注意力といった項目別の状態も可視化されるため、より具体的な変化の把握が可能となる。統計データとの比較に基づく傾向を提示するものであり、医学的診断を行うものではないが、早期発見のための有効な指標として活用が期待される。
自治体・企業向けに展開 認知機能のセルフチェック基盤へ
「ONSEI Pro」は、自治体の地域包括ケア、企業の福利厚生、高齢者住宅での健康管理など、幅広い用途に対応するBtoBおよびBtoGソリューションとして提供される。
定期的に利用することで、認知機能の経時変化をグラフで把握できる点も大きな特徴だ。結果に応じて医師監修のフィードバックが提供され、生活習慣の改善や医療機関への受診といった次のアクションにつなげることができる。
こうした仕組みにより、利用者自身が変化に早期に気づき、重症化を未然に防ぐサイクルの構築を目指す。
「脳の健康チェック」を日常習慣へ 人生100年時代の新インフラを目指す
日本テクトシステムズは、「ONSEI Pro」を通じて、脳の健康状態を把握する行為を、歩数や睡眠の記録と同様に日常的な習慣へと昇華させることを掲げている。
認知機能の現在地を把握することは、本人が主体的に人生を設計するうえで重要な基盤となる。同社は今後、自治体や企業との連携をさらに強化し、テクノロジーを活用した認知機能の見守り・予防の仕組みを社会実装していく方針だ。
人生100年時代における新たなヘルスケアのあり方として、「声」を起点とした認知機能チェックの普及がどこまで広がるか、今後の展開が注目される。
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(TOMORUBA編集部)