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JR西日本イノベーションズら3者、鉄道旅専用SNS「エキぷら」を開発 大阪環状線で実証開始

JR西日本イノベーションズら3者、鉄道旅専用SNS「エキぷら」を開発 大阪環状線で実証開始

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株式会社JR西日本イノベーションズスパイスファクトリー株式会社、学校法人関西大学は、鉄道旅における新たな移動体験の創出を目的に、3者連携で“鉄道旅専用”SNS「エキぷら」をデザイン・開発した。アプリはJR西日本イノベーションズ、JR西日本コミュニケーションズ、ジェイコンテンツ、関西イノベーションセンター(MUIC Kansai)の4者が主体となる実証実験の一環として提供され、大阪環状線およびJRゆめ咲線を対象に、2026年3月31日まで期間限定で配信される。

本取り組みは、駅を単なる通過点ではなく体験の入口として再定義し、途中下車を楽しむ新しい鉄道旅のスタイルを提示するものだ。日常利用者の多い大阪環状線を舞台に、沿線のスポットや体験を可視化することで、これまで訪れる機会の少なかった駅への来訪動機を創出する狙いがある。

タグと地図で“降りたくなる駅”を発見する設計

「エキぷら」は、ユーザーの興味関心を起点に駅やスポットを探索できる点が特徴だ。「サウナ」「音楽」「団地」「川」といったタグを手掛かりに検索することで、思いがけない場所との出会いが生まれ、「この駅で降りてみたい」という行動を自然に促す。

また、スポット情報と路線・駅情報を地図上で紐付けることで、目的地の最寄り駅を直感的に把握できるUIを実装。初めて訪れる駅でも安心して途中下車できる設計となっている。さらに、訪問駅の履歴保存や投稿・リアクションによるポイント付与など、探索行動を積み重ねる楽しみも用意されており、鉄道旅の継続的な利用を後押しする。

「ワープからムーブへ」移動体験の再定義

本アプリは、スマートフォン中心の生活によって移動体験が“目的地までのワープ”へと変化する中、移動そのものを楽しむ“ムーブ型”体験への回帰を提案する試みでもある。JR西日本イノベーションズが展開する鉄道SNS「Railil」で培ったコミュニティ運営や体験設計の知見を基盤に、駅周辺のスポット集合から駅の雰囲気や特徴を表現する仕組みを構築。関連技術については特許(第7734822号)も取得している。

開発には、ユーザー中心設計を強みとするスパイスファクトリーがUI/UX設計と技術実装を担当し、関西大学総合情報学部・松下光範教授が体験全体の一貫性や使いやすさを監修した。実地でのプロトタイピングを繰り返しながら、移動中に生まれる偶発的発見(セレンディピティ)を誘発する情報構造とインタフェースが設計された。

駅を“ポータル”とする沿線価値創出の可能性

実証では、タグ探索や地図UIといった設計が実際の途中下車行動にどのような影響を与えるかをデータに基づき検証する。駅と周辺体験を構造的に結び直すことで、駅を乗降の場から地域体験のポータルへと進化させる可能性が期待される。

鉄道事業者にとっても、沿線活性化や来訪促進に資するデジタル施策としての意義は大きい。日常利用者が多い都市型路線において、移動の中に新たな目的や楽しみを組み込む本取り組みは、観光と生活の境界を横断する次世代モビリティ体験の一例といえる。

大阪環状線という日常的な移動空間を舞台に、“降りてみたくなる理由”をデザインする「エキぷら」。本実証の成果は、鉄道旅のあり方のみならず、都市交通と地域体験の関係性を再構築するヒントとなりそうだ。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

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  • 花井良紀

    花井良紀

    • SaaS企業
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