Ms.Engineer、プレシリーズAラウンドで総額3.2億円を調達 女性×AIの人材育成と地方創生を加速
女性のAI・IT人材育成とAIプロダクト開発を展開するMs.Engineer株式会社は、プレシリーズAラウンドのファイナルクローズを実施し、新たにTIS株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社、SGインキュベート株式会社（西部ガスグループ）を引受先とする第三者割当増資により、約3.2億円を調達した。これにより累計調達額は約6.5億円となる。
女性のリスキリング支援と地方創生を両立
Ms.Engineerは「日本の賃金格差を解消する」をビジョンに掲げ、女性が未経験から高度IT人材へと成長するオンラインブートキャンプを運営している。受講期間は8ヶ月、卒業率95%、就職率90%以上を誇り、地方在住者を中心に多くの女性がIT人材として経済的自立を実現している。
また、卒業生を中心に組成されたニアショア型の全国リモートAI開発チーム「DAIVE」では、地方企業や自治体のDX・AX（AIトランスフォーメーション）支援も展開。地方にいながら高度なAI開発プロジェクトに参画できる環境を整備しており、今後は全国展開をさらに加速させる。
新たな株主が共感した“社会性と成長性”
今回のラウンドでは、社会的インパクトを重視する企業やVCが出資に参画。TIS株式会社 ソーシャルイノベーション事業部 フェローの山岸功昇氏は、
「女性のリスキリングを通じてITエンジニアとして新たな一歩を踏み出せる支援は、女性活躍・地方創生・人材不足といった社会課題の解決につながる」と語る。
三菱UFJキャピタル株式会社 投資第二部の佐藤可奈氏も「Ms.Engineerの取り組みは女性の賃金水準向上に寄与し、日本の労働力不足解消と持続的な経済成長に貢献する」と期待を寄せる。
さらにSGインキュベート株式会社（西部ガスグループ） 投資部の柿田更緒里氏は、「地域貢献と賃金格差解消というビジョンに深く共感し、九州地域での新たな価値共創にもつなげていきたい」とコメントした。
また、代表取締役社長のやまざきひとみ氏は、 「強力な新規株主の皆さまと共に次の成長フェーズへ進めることを大変心強く感じています。AI技術の急速な発展は、女性がより柔軟かつ自律的にキャリアを築くための追い風になると確信しています。全国で眠る女性人材の活用をさらに促進していきたい」と意気込みを語った。
インパクトスタートアップとして、社会を変える存在へ
創業以来一貫して「賃金が上がり続ける女性AI・IT人材」の育成を掲げてきたMs.Engineer。教育・雇用・地方創生を一体化したモデルは、女性のキャリア形成を支える新たな社会インフラとして注目を集めている。今回の資金調達を通じて、①女性IT人材育成事業の全国展開、②AI開発事業「DAIVE」の拡大、③エンジニア・ビジネス人材の採用強化に投資する方針だ。
AI技術の普及が加速する今、社会性と経済性を両立させる事業成長を目指し、日本に新たな価値創出の波を起こしていく。
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（TOMORUBA編集部）
