頭痛治療用アプリの開発に取り組むヘッジホッグ・メドテックとエイチ・ツー・オー リテイリングが協業 「リテール×頭痛ケア」の新モデルを実証
頭痛治療用アプリの開発に取り組む株式会社ヘッジホッグ・メドテックは、エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社と共同で、商業施設を活用した新たな医療アクセスモデルの構築に取り組む実証実験を開始した。
H2Oリテイリングが展開する健康習慣支援サービス「まち健」(社会実証中)を通じ、買い物の“ついで”に頭痛チェックからオンライン診療までをシームレスにつなぐ仕組みを導入する。実証は2025年9月27日~29日、兵庫県川西市の商業施設「アステ川西」で実施した。
3人に1人が悩む「頭痛」を身近な場所で可視化
ヘッジホッグ・メドテックは、片頭痛治療用アプリやAI診断機器の開発を通じて、医療と日常生活をつなぐ仕組みづくりに取り組んできた。一方のH2Oリテイリングは、関西を中心に百貨店やスーパーなど多様な店舗を展開し、生活者との日常的な接点を有している。
日本人の約3人に1人が頭痛に悩んでいるとされるが、実際に医療機関を受診する人は少なく、市販薬で自己対応するケースが多い。この現状を踏まえ、両社は「リテール×医療」という新たな社会実装の形を通じて、生活者が自然に予防医療へアクセスできる環境づくりを目指す。「まち健」は「お出かけついでに知る」「健康をお得に、楽しく」「健康を気軽に、ゆるく」をキーワードに、地域密着型の健康マネジメントを支援するサービス。リアルとデジタルの両面から健康行動を促す仕組みであり、今回の実証では頭痛に焦点を当てた新たな取り組みを行う。
実証内容と今後の展望――買い物の“ついで”に医療と出会う
実証では、「まち健」の健康チェックを入口に、来訪者が簡単なアンケートで自身の頭痛傾向を確認できるようにする。医師・薬剤師監修による解析結果をもとに、生活改善アドバイスや受診の必要性に関するフィードバックを提供し、希望者にはその場で簡易相談も行う。さらに、必要に応じて頭痛専門医によるオンライン診療へとスムーズに接続できる仕組みを整える。
このモデルにより、生活者は買い物や外出の合間に自分の健康状態を把握し、早期の医療介入や予防につなげることが可能になる。病院に行く前の段階で健康課題を可視化する「生活者視点の医療アクセスモデル」として、地域社会や企業の健康支援にも波及効果が期待される。今後、両社は本実証で得られた知見をもとに、頭痛以外の健康課題にも対応できる仕組みづくりを検討。医療DXの社会実装を進めながら、「日常生活の中で自然に健康を守る」新しい医療の形を追求していく。
ヘッジホッグ・メドテックは、日本初の頭痛総合プラットフォーマーとして、共に挑戦する仲間の採用も積極的に進めている。
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(TOMORUBA編集部)