
業務DXロボットを開発・提供するugo、さらなる社会実装へ サンケイビル・トヨタ紡織などから資金調達を実施
業務DXロボットを開発・提供するugo株式会社は2025年5月27日、株式会社サンケイビルやトヨタ紡織株式会社など複数の事業会社を引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施したことを発表した。
今回の出資には、不動産・製造・セキュリティ・人材サービス・研究開発支援など、多様な業界を代表する以下の企業が名を連ねる(五十音順):株式会社サンケイビル、ダイワ通信株式会社、株式会社ティービーアイ、トヨタ紡織株式会社、パーソルベンチャーパートナーズ合同会社、株式会社リバネスキャピタル。調達した資金は、業務DXロボットの機能拡張および組織体制の強化に充てられる。
各業界と連携し「人とロボットの協働」推進
代表の松井氏は「各業界をリードする企業の皆様からの出資は、ugoにとって大きな後押しとなる」と述べた上で、「業界を超えた連携により、ロボットと人が協働し、業務課題を解決する未来を一日でも早く実現したい」と意気込みを語った。
また出資各社も、ugoとの協業によるシナジーに期待を寄せている。
サンケイビルの舘野登志郎専務取締役は「ugoのテクノロジーは拡張性に優れ、当社のオフィス資産との連携によるDXの実現が期待できる」と語る。トヨタ紡織のCPEO浅井勲夫氏も、「工場における管理業務や環境センシングを通じ、現場の働き方改革につなげたい」と述べた。
また、ティービーアイの石村昇吉社長は、「当社のAIソリューションとugoのプラットフォームの連携により、省力化と効率化を推進していく」とコメント。人材サービス大手のパーソルベンチャーパートナーズからは、投資マネージャーの片山幹健氏が「人とテクノロジーの融合による新たなワークスタイル創出に期待している」と述べた。
ugoは「人の代替」ではなく「協働するパートナー」
ugoが開発する業務DXロボット「ugo(ユーゴー)」は、遠隔操作とAI自律制御を組み合わせたハイブリッド型ロボットだ。警備・点検・案内といった多様な現場ニーズに対応できる柔軟性を持ち、ロボット選定や運用を現場ごとに最適化できるのが特長である。
あくまで「人の代わり」ではなく、「人と共に働くパートナー」という立ち位置で設計されており、少子高齢化や人材不足に直面する日本社会の現場力を底上げする存在として注目が集まっている。
海外展開も視野に、次の成長ステージへ
今回の出資者のひとつ、株式会社リバネスキャピタルの池上昌弘社長は、「国内市場における社会実装はもちろん、海外展開にも期待している」とコメント。同社のグローバルなネットワークや知識製造の力を活かし、ugoの海外展開や新たなプロジェクトの創出を支援する構えだ。
2018年設立のugoは、「人とロボットが協働する社会」の実現に向けて歩みを進めてきた。今回の調達によって、同社は次の成長フェーズに突入する。業務の継続性と効率化を支える存在として、ますますその動向に注目が集まりそうだ。
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(TOMORUBA編集部)