1. Tomorubaトップ
  2. ニュース
  3. 日本発の現代アートカンパニー・カイカイキキ、米NiftyKitを買収——NFT×アートの取り組みを強化
日本発の現代アートカンパニー・カイカイキキ、米NiftyKitを買収——NFT×アートの取り組みを強化

日本発の現代アートカンパニー・カイカイキキ、米NiftyKitを買収——NFT×アートの取り組みを強化

0人がチェック!

日本発の現代アートカンパニー・カイカイキキが、アメリカ・ロサンゼルスに拠点を構えるWeb3企業NiftyKitを完全子会社化した。この買収により、アートとブロックチェーンを融合させた次世代プロジェクトの開発が一層加速する見込みだ。

アートとテクノロジーが結びつく必然

カイカイキキ代表・村上隆がNFTに着目したのは、アーティストBeepleの作品がクリスティーズで高額落札されたことがきっかけ。NFTという新しい文脈でアートの価値が語られ始める中、村上は自身の表現活動の拡張としてNFTアートに本格参入。その技術的なパートナーとして選ばれたのが、NiftyKitだった。

NiftyKitはNFTの発行から管理・販売までを包括的に支援するプラットフォームを提供しており、多くのクリエイターやブランドのWeb3プロジェクトを支えてきた。今回の買収は、仮想通貨市場の拡大やブロックチェーン技術の進化を背景に、カイカイキキが保有するアセットとNiftyKitのテクノロジーをより緊密に結びつける戦略的な一手と言える。

過去の協業が示す相性の良さ

両社の協業は今に始まった話ではない。村上隆によるNFTプロジェクトMURAKAMI.FLOWERSでは、NiftyKitがスマートコントラクトの実装や技術提供を担い、世界中のコレクターに向けて全く新しいWeb3アート体験を創出。また、NFTマーケットプレイス「Kaikai Kiki Marketplace」では、NFTの保有期間や種類に応じてポイントが付与されるリーダーボード機能など、コミュニティ活性化を目的としたユニークな仕組みも導入されている。

さらに、京都市などと連携した「カイカイキキふるさと納税」では、返礼品としてアート作品やグッズを提供。ここでもNiftyKitのWebサイト構築力が活かされており、アートと地域、テクノロジーを結ぶ好例となっている。

買収によって描く未来――アートとブロックチェーンの“その先”へ

NiftyKitのCEO、Dan Carrは「アート、ブロックチェーン、AIのような新興技術が交わる領域で新たな可能性を探っていける」と語る。これまで築き上げたノウハウと技術が、カイカイキキの持つ芸術的ヴィジョンと融合することで、より大規模かつ革新的な取り組みが実現可能となる。

一方、村上隆も「日本のサブカル風味で精緻なものづくりとクリプトアートが融合することで、新たな芸術の価値が生まれている」と自信をのぞかせる。すでに次の新プロジェクトも準備中とのことで、その全貌が明かされる日が待ち遠しい。

今回の買収は単なる資本の移動ではなく、アートとテクノロジーが共進化する新たなフェーズへの突入を意味する。物理空間とメタバース、アナログとデジタル、日本文化とグローバル市場——そのすべてを跨いで「創造性の未来」をかたちにしていく、カイカイキキとNiftyKitの取り組みに、これからも目が離せない。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

新規事業創出・オープンイノベーションを実践するならAUBA(アウバ)

AUBA

eiicon companyの保有する日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA(アウバ)」では、オープンイノベーション支援のプロフェッショナルが最適なプランをご提案します。

チェックする場合はログインしてください

コメント0件