1. Tomorubaトップ
  2. ニュース
  3. “沿線まるごとホテル”などを手掛ける「さとゆめ」×カヤック | 地域創生に向けて業務提携、マルチワーク創出事業「多業多福」を開始
“沿線まるごとホテル”などを手掛ける「さとゆめ」×カヤック | 地域創生に向けて業務提携、マルチワーク創出事業「多業多福」を開始

“沿線まるごとホテル”などを手掛ける「さとゆめ」×カヤック | 地域創生に向けて業務提携、マルチワーク創出事業「多業多福」を開始

  • 7872
1人がチェック!

移住や関係人口促進のためのマッチングサービス「SMOUT」を運営する株式会社カヤックと、全国約40エリア以上で地方創生事業のプロデュースを行う株式会社さとゆめは、業務提携契約に合意したと発表した。

今後、両社のノウハウや強みを活かし、地方自治体への多業(マルチワーク)機会創出のサポート、およびマルチワークに特化したWebサイト「多業多福(たぎょうたふく)」での情報発信を行っていく。当事業により、「地域に貢献したい」「自分らしい働き方を見つけたい」といった人に新たな選択肢を提供していく考え。


「多業多福」事業について

1.「SMOUT」約4万人のユーザーデータを活用した自治体サポート

2018年にサービスを開始し、現在約4万人のユーザーを持つ、カヤック運営の移住マッチングサービス「SMOUT」。「SMOUT」内でも「興味がある」を獲得した「マルチワーク」のプロジェクトは昨年比で約5.3倍(2021年1月1日〜9月21日4件→2022年同期間21件)に増え、マルチワークへの興味・関心は確実に高まっている。

「マルチワーク」の機会創出には、自治体が、地域にある様々な仕事を束ねる複業協同組合を立ち上げるなど、移住希望者にとって魅力的なものに仕立てていく必要がある。「多業多福」事業では、移住を考えるユーザーのニーズを捉えてきた「SMOUT」のデータベースをマーケティング調査に活かし、数々の地域事業の立ち上げを手掛けてきたさとゆめが自治体への直接的な立ち上げ支援や運用サポートを行う。「マルチワーク」に特化した地域支援は、両社にとって今回が初の試みとなるという。また、マルチワークを必要としている地域への新規開拓は、両社が協力して行う。

2.マルチワークに特化した情報を収集できるWebサイト

上記、自治体支援によって生まれた事業など、マルチワークに関する情報はすべてWebサイト「多業多福」に掲載する。「SMOUT」とも連携しているため、「SMOUT」のスカウト・メッセージ機能で、その後の自治体と希望者とのコミュニケーションも円滑に行うことができる。

マルチワークに関する情報を当サイトに一元化することで、“自分らしい働き方を考えている人”や“マルチワークに興味・関心のある人”などは、サイト内でマルチワークに関する情報を効率よく収集し、理解を深められるという。

1.と2.を含めたサービスの全体像


3.【特徴】自分らしい働き方を見つけられるWebサイト「多業多福」でオリジナルの”5分類”を提案

「多業多福」のサービス名は、マルチワーク(=多業)によって、その人それぞれの多様な幸せのかたち(=多福)を見つけて欲しい、という思いを込めて名付けたものだという。

今後、自治体に多様なマルチワークの機会を創出してもらうため、「さとゆめ」が地域創生に関わる中で得た知見と「SMOUT」ユーザーのニーズを汲み取り、マルチワーカーの嗜好を次の5種類に分類した。この5分類に沿って、マルチワークのプロジェクトを各地域に生み出す支援を両社が協働して行っていく。

〈マルチワーク5分類〉

例)季節を感じながらその地域ならではの仕事を経験してみたい人などのための分類1


例)様々な職種を経験することで自分に合った仕事を見つけたい人などのための分類2


例)時間帯によってメリハリをつけて仕事をしてみたい人などのための分類3


例)特定の地域の様々な事業者と繋がりながら、複数の事業所で経験を積みたい人などのための分類4


例)地域内の複数の集落で活動し、各地域の人とのつながりを得たい人などのための分類5


4.「意欲ある人材が集う多業(マルチワーク)の在り方」を国も支援

国も「特定地域づくり事業協同組合」の制度でマルチワークを後押ししており、財政的、制度的な支援*を行っている(*2020年施行)。「多業多福」事業の支援メニューは、総務省の「特定地域づくり事業協同組合」の制度を適宜活用したもの。マルチワークは「農林水産業、商工業など地域産業の担い手が欲しい、けれども、繁盛期・閑散期があるため、安定した雇用環境を提供できない」という従来の地域の課題を解決する新しいワークスタイルとなることが期待されている。

※総務省・特定地域づくり事業協同組合制度(URL) 

業務提携の背景と経緯

1. 地域課題に貢献しながら、自分らしい働き方を見つけるマルチワーク

過疎化に悩む地方都市や農山漁村では、「人」不足が地域課題のボトルネックになっている(下記グラフ参照)。その課題解決策として今注目されているのは、1人が一つの仕事に深くかかわる従来の働き方から、1人が複数の仕事に関わる「人材のシェア」という考え方だ。人材を取り合うのではなく分け合うことによって、季節や時間によって仕事の場所や内容を変える働き方(=マルチワーク)が注目されている。


「我が国の人口の推移」(総務省)をもとに作成

マルチワークのメリットとしては、

・地域に貢献したい人の働く選択肢が増える

・自分らしく働きたい人が様々な仕事を試しながら適正を見極められる

・地域の人とともに、1つの事業所では得られない知見や多様な価値観を得ることができる

などがある。

食べるため、生活のために働く「ライスワーク」というだけでなく、自己実現につながる「ライフワーク」になりうる新しい働き方として導入する地域が増えている。

2. 地域にとってもマルチワーク導入は、人材不足がチャンスに変わる

人材不足に悩む地域にとっても、マルチワークで意欲のある人材を集めることができ、地域活性につながる機会が広がる。今回カヤックは、さとゆめと連携することにより、地域にマルチワークの仕組みと雇用の受け皿をつくり、マッチング先づくりにも挑戦していきたいと考えているそうだ。

各社コメント

■株式会社さとゆめ 代表・嶋田 俊平 氏

『カヤックさんとは、関係人口づくりと移住のためのスカウトサービス「SMOUT」を、我々・さとゆめが関わる地域の人材採用やイベント集客などの際に、何度となく利用させて頂いており、カヤックさんのプロダクトの設計思想や、それを生み出す組織のカルチャーに魅せられていました。この度、移住や関係人口と同じくらい、あるいはそれ以上に、地域にインパクトを与えるであろう「複業」「マルチワーク」という領域で、ともにプロダクトをつくっていけることにワクワクしています。人口減少時代に突入した日本では、人材のポテンシャルをどう引き出し、そのポテンシャルをどうシェアし、活かしていくのかが成長の鍵になります。カヤックさんとともに、地域をより「面白く」していければと思っています。』

■株式会社カヤック 代表・柳澤 大輔 氏

『「SMOUT」はプラットフォームの提供を通じて、地域の人とユーザーとのつながりを生み出してきました。地域に伴走しながら様々な事業を創出するさとゆめさんとは、カヤックの掲げる「地域資本主義」という考え方において共鳴し合える関係だと確信しています。両社が多くの地域に関わり目の当たりにしていることは、「地域には、取り組むべき課題や活用できる資源などがたくさんあるにも関わらず、実践する人が圧倒的に不足している」ということです。裏を返せば、求人票にはなっていないが大きなビジネスチャンスになりえるものがたくさんあると、私達は考えています。「マルチワーク」は、個人のキャリアの向上や地域貢献の機会を得るだけでなく、地域にとっても人財確保や地域活性化につなげることができます。今回の提携をきっかけに、互いの得意領域を活かしながら、地域の資本をどう増やしていけるのか楽しみにしています。』

関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部) 

新規事業創出・オープンイノベーションを実践するならAUBA(アウバ)

AUBA

eiicon companyの保有する日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA(アウバ)」では、オープンイノベーション支援のプロフェッショナルが最適なプランをご提案します。

チェックする場合はログインしてください

コメント1件