フィルダクトがMistletoe Japanをリード投資家として約1.5億円を資金調達
株式会社フィルダクトは、2022年6月23日、Mistletoe Japanをリード投資家として、SEGMENT、OPEN VENTURESおよび個人投資家を引受先とする、約1.5億円の第三者割当増資をプレシリーズAラウンドにて実施した。これにより累積資金調達総額は約2億円となり、3Dテクノロジーを用いたマウスピース型歯科矯正サービス『DPEARL(ディパール)』の事業投資および採用活動に積極的に取り組んでいくという。
▲上写真:<左より、W ventures 東明宏 氏、同社 取締役COO 春名航佑 氏、同代表取締役CEO 金子奏絵 氏、PKSHA Capital 海老原秀幸 氏、Open ventures 今泉滉平 氏>
事業開発の背景および市場概況
これまで日本では生活者の約50%以上にとって歯並びの改善が必要であるにも関わらず、治療することができていないと言われてきた。その一方で、歯科矯正の国内価格相場が約100万円にのぼっていることや、矯正期間中の通院回数の多さ、ワイヤー矯正による審美的問題への懸念などから、日本の歯科矯正業界は他の先進国に比べて大きく遅れを取っている状況が続いてきた。こうした背景から、同社ではデジタル革新による3DプリンターやCADを活用し、効率化した独自のワークフローを構築することで、現代の生活者のライフスタイルとニーズに即した歯科矯正サービスをより多くの人々に届けるべく、3Dテクノロジーを用いたマウスピース型歯科矯正サービス『DPEARL』の事業開発を着想した。
そして、近年ではコロナ禍をきっかけとした環境の変化もあり、歯科矯正を含む審美歯科の需要が世界的に伸長傾向にある。加えて、未曾有の超高齢社会を歩む日本においては、特に予防ヘルスケアの観点で口腔の健康(オーラルヘルス)への期待と関心が高まっている。フィルダクトでは、その時代に必要なニューモデルを生み出していく存在となることをミッションに掲げ、その第一歩として『DPEARL』の企画・開発に取り組んでいくという。
資金調達の目的
『DPEARL』は、3Dテクノロジーを用いた透明マウスピース型の歯科矯正サービス。2019年11月に先行受付を開始し、2020年3月に『DPEARL』を正式ローンチしてからこれまでのおよそ2年間で、市場ニーズの検証や製造キャパシティの確保、東京エリアにおける実証などを行ってきた。2022年3月には、サービス申込み窓口であるLINE公式アカウントでの友達登録数が累計1万人を突破。コロナ禍でのライフスタイルの変化による需要の急増を追い風に、都市部に加えてクリニック数の少ない地方からのサービス登録を含めて、20〜40代の男女を中心に利用者数を伸ばしている。
今回、『DPEARL』が提携する医院ネットワークの本格的な全国拡大フェーズを見据え、プロダクトUXおよびオペレーション強化によるサービス品質のさらなる向上と、事業拡大に伴う積極採用と組織構築を目的に、プレシリーズAでの資金調達を実施する運びとなった。
今後について
今後はスピーディーかつ安心・安全な歯科矯正治療と万全なオンラインサポートを引き続き提供するとともに、オーラルヘルスがもたらす健康寿命の価値とその社会意義性の啓蒙を通して、日本の歯科業界における「キュア」から「ケア」へのパラダイムシフトに取り組んでいくという。
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