TOMORUBA編集部がセレクト！年末年始にオススメ書籍6選

2020年から続くコロナ禍と先行き不透明な社会情勢。一方で、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、多くのアスリートが活躍したことも記憶に新しい2021年も、残すところあと数日。――そこで本日は年末特別企画として、TOMORUBA編集部と、TOMORUBAを運営するeiicon companyの代表/founder 中村亜由子、CDO/COOの富田直がオススメする6冊を紹介します。

『人新世の「資本論」』（斎藤 幸平）

岸田首相が所信表明演説で「新しい資本主義」を打ち出すなど、際限なく拡大してきた資本主義は「分断」や「環境破壊」を生み、限界や行き詰まりが指摘されています。「新書大賞2021」を受賞し話題となった本書には、資本主義の次の世界に移行するための提言がまとめられ、未来を考えるためのヒントになる一冊です。

（TOMORUBA編集長　眞田幸剛）

『狩りの思考法』（角幡 唯介）

太陽が昇らない極夜と呼ばれる冬の北極圏を80日間にわたって単独で探検するなど、注目を集める作家・探検家の角幡唯介氏の新著です。グリーンランド極北のイヌイットの村で過ごし、犬ぞり移動と狩猟による食料調達など伝統的かつ原始的な世界の中から見えてくるカルチャーギャップが、現代日本に暮らす自身のアイデンティティーを揺さぶり始めます。多様な世界／価値観を知ることのできる一冊です。

（TOMORUBA編集長　眞田幸剛）

『やりなおす経済史』（蔭山 克秀）

ヨーロッパでの封建制度から始まり、アベノミクスまでの経済史を面白く簡潔にまとまっています。経済の歴史の全体像を学ぶのにおすすめの一冊。今の経済がどのような成り立ちでできあがったのか、その経緯を知ることで今の世界経済の理解が深まります。少し情報が古いですが、経済の勉強の第一歩にどうぞ。

（TOMORUBA編集部　鈴木光平）

『地球の未来のため僕が決断したこと　気候大災害は防げる』（ビル・ゲイツ）

TOMORUBAでの連載「カーボンニュートラル達成への道」を執筆するにあたって最初に読んだ本です。地球温暖化に関する基礎的なインプットのためと思い読み始めましたが、それだけでなくイノベーションの種の宝庫とも言える内容でした。

温室効果ガスは年間510億トン排出されており、それを実質ゼロにしなければなりません。本の中でゲイツ氏は淡々とデータとファクトを並べ、目標達成までのマイルストーンを提示しています。そして達成が難しい分野に関しては「この分野にはイノベーションが必要である」と明記しています。イノベーションの本来的な意味を思い返させてくれるだけでなく、ロジカルにイノベーションを生み出す思考法が学べる名著でした。

（TOMORUBA編集部　久野太一）

『ユニコーン企業のひみつ Spotifyで学んだソフトウェアづくりと働き方』（ジョナサン・ラスムッソン）

急成長し、さらに成長し続けるユニコーン企業がどうやって更なる拡大と成長を続けているのか、がまとまっている1冊。規模を言い訳にせず、スタートアップの良さをどうエンタープライズ企業で再現するのかのヒント・ノウハウが詰まっています。

科学された組織構成と働き方・文化によって、拡大していきながらも質とスピードを保ったリリース、そして高速PDCA。ぜひ年末読んでいただきたい1冊です！

（eiicon company 代表/founder　中村亜由子）

『OKR（オーケーアール）』（クリスティーナ・ウォドキー）

ガッツリ頭を回さないで良い本としてOKRをおすすめします。

目標管理のフレームワークとしてではなく、シリコンバレーのスタートアップの物語でストーリー仕立てなのでとてもわかり易い。何を成したいのかの軸をぶらさずに走り続けなければならないのが新規事業なので自身がスタートアップになった気になって読んでみると良いです。（年末年始にゆるく読めます）

（eiicon company CDO/COO　富田直）

以上、TOMORUBA編集部と、eiicon company 代表/founder 中村亜由子、CDO/COO 富田直が推薦する書籍6選でした。気になる一冊があれば、ぜひこの年末年始にご一読ください。

TOMORUBAは本日が最終更新日。2022年は1月5日からスタートします。引き続き、来年もよろしくおねがいします。

TOMORUBA編集部一同