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ABEJA×SOMPOホールディングス | 資本業務提携、リアルデータプラットフォームの早期実現やAI活用を推進

ABEJA×SOMPOホールディングス | 資本業務提携、リアルデータプラットフォームの早期実現やAI活用を推進

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産業界のデジタルトランスフォーメーションをAIと人の協調により実現する株式会社ABEJAは、SOMPOホールディングス株式会社と資本業務提携契約を締結したと発表した。4月14日にSOMPOホールディングスが、ABEJAの発行済み株式のうち21.9%を既存株主からの譲渡により取得した。本提携によりABEJAは、SOMPOホールディングスの関連会社となる。

資本業務提携に至った背景・目的

ABEJAは、「ゆたかな世界を、実装する」をビジョンに掲げ、高度な機械学習による画像解析および自然言語処理などの技術力・実用化実績を有し、200社を超える顧客のデジタルトランスフォーメンション(以下「DX」)を実現してきた企業だ。

「ABEJA Platform」や「ABEJA Insight for Retail」は、DXの実施において不可欠であるAIと人の協調、デジタルとリアルの融合を実現する自社プロダクトだという。ABEJAは、自社プロダクトの提供を通して、顧客と共同でプラットフォームを構築し継続的に運用することで、顧客の基幹業務を変革し、さらにはビジネスモデルの革新に取り組んでいる。

一方、SOMPOホールディングスは2020年6月、Palantir Technologies Inc.(本社:米国コロラド州)と「安心・安全・健康のリアルデータプラットフォーム」※1の立ち上げに合意し、2021年3月にはリアルデータプラットフォームの実現に向けた、社内プロジェクトを本格始動させた。

そして、2021年度に始まる新中期経営計画では、「安心・安全・健康のリアルデータプラットフォーム」の構築を重要なテーマと定め、SOMPOグループ内外の多種多様なリアルデータとPalantirのデータ統合・解析プラットフォームを活用し、新規事業領域の拡大を通じた、経済価値と社会価値の最大化による企業価値の向上を目指している。

ABEJAは、2020年よりSOMPOホールディングスの介護・ヘルスケア事業、国内損害保険事業領域において、データ解析や機械学習を活用した予測モデルの構築、共同事業開発等を担っており、SOMPOホールディングスが取り組むDX人材の育成や採用等においても協業を進めている。SOMPOホールディングスからは、これまでの協業の成果をはじめ、ABEJAが有する技術力、SaaS、PaaS等のプロダクト、エンジニアやデータサイエンティスト等の人材について、高い評価を獲得してきた。

ABEJAの経営資源を活用することにより、SOMPOホールディングスが目指す「安心・安全・健康のリアルデータプラットフォーム」の早期具現化に寄与でき、また、ABEJAが目指す「ゆたかな世界を、実装する」というビジョン実現の上でも意義のある取り組みであると考え、今回、本提携の締結に至ったという。

両社は、リアルデータプラットフォームの実現に留まらず、少子高齢化をはじめとする様々な社会課題解決への貢献も視野に入れ、強い意志のもと、パートナーシップの構築を進めていく考えだ。

※1: 介護現場、製造、自動車走行、物流、輸送などSOMPOグループ各社およびパートナー企業のさまざまなオペレーションのなかで得られる膨大なリアルデータ※2を統合・分析し、社会課題を解決する新たなソリューションを提供するビジネスモデル。

※2: 個人・企業の実世界での活動についてセンサー等により取得されるデータ(健康情報等)

【対義語】 バーチャルデータ:Web、SNS などのネット空間での活動から生じるデータ

資本業務提携の概要

ABEJAは、SOMPOホールディングスが目指す「安心・安全・健康のリアルデータプラットフォーム」の早期実現、およびSOMPOグループにおけるDXの加速を共同で強く推進する。DXの加速については、具体的に、AIの活用の推進、デジタル人材の育成という領域で協業を進める。なお、これらの協業を迅速に進めるためには、強固な連携関係を構築してくことが重要であると判断し、SOMPOグループが、ABEJAの発行済み株式のうち21.9%を既存株主からの譲渡により取得することとなった。


(1)「安心・安全・健康のリアルデータプラットフォーム」の早期実現

SOMPOホールディングスは、Palantirとともに「安心・安全・健康のリアルデータプラットフォーム」の構築に向け検討を進めており、その第一弾として、介護事業領域におけるソリューションの創出に取り組んでいる。

ABEJAが開発したプロダクトはすでに多くの企業への導入実績があり、こうしたプロダクトと技術や他業種における運用管理のノウハウを活用することで、リアルデータプラットフォーム構築の実現可能性が大きく高まるとともに、実現スピードの加速度的向上を見込んでいる。

また、ABEJAは既にソリューション開発に参画しており、SOMPOホールディングスが運営する介護施設における介護サービス品質の向上や業務効率化などの効果が得られるなど、リアルデータプラットフォーム構築の核となるソリューションの開発に貢献している。


(2)AI活用の推進

SOMPOグループは、これまでもグループ内におけるAI活用の取り組みを進めてきた。本提携はこの取り組みを更に加速させるものであり、これまでSOMPOグループ内に蓄積された事故や災害などの膨大なデータと、高度な機械学習、画像解析、自然言語処理の技術力・実用化実績を有するABEJAのノウハウを組み合わせることで、グループ内のAI活用を推し進め、業務プロセスの抜本的な改革、生産性向上、そして顧客への更なる価値提供を図っていく考えだ。

(3)デジタル人材育成

SOMPOグループは、デジタルを活用した既存事業の変革と新規事業創出による企業価値向上に積極的に取り組んできた。今後、本格的に取り組むデジタル人材育成においては、全社員がDXを推進する上で必要な人材であるという理念のもと、「人を変え、仕事を変えて、会社を変えていくこと」を目指す。事業会社への研修カリキュラムの提供、研修実績を多数有するABEJAのデジタル人材育成のノウハウをSOMPOホールディングスに適した形で取り入れ、SOMPOグループ全体のDXを加速させる。

両社は、SOMPOグループが創出するリアルデータとABEJAの強みであるAIやデータ解析に関わる技術・人材を最大限に活用し、「安心・安全・健康のリアルデータプラットフォーム」を様々なビジネスパートナーと顧客に提供することを目指す。また、ABEJAは、引き続き「ゆたかな世界を、実装する」というビジョンの実現に向け、幅広い業界・業態の企業に伴走し、DXによる業務変革支援、AIと人の協調による事業革新に取り組み、産業構造の改革を推進する方針だ。

※関連リンク:プレスリリース

TOMORUBA編集部