【千葉県浦安市×サンポール・ユアサ商事・応用地質】 冠水センサつき車止めを共同開発、実証実験へ
株式会社サンポール、ユアサ商事株式会社、応用地質株式会社の3社は、共同開発した冠水センサ付きボラード(車止め)を千葉県浦安市内に設置し、冠水状況をモニタリングする実証実験を開始したと発表した。
共同開発の背景
近年、都市化の進展により、都市や流域が保持していた雨水の浸透や保水能力は減少している。一方で、大型台風や局地的豪雨の発生回数は全国で増加傾向にあり、既存の雨水処理能力を超える状況が頻発している。これにより、道路の冠水や浸水被害が発生し、住民の生命や財産を毀損するリスクが高まっている状況だ。
こうした背景をふまえ、車止めなどを製造・販売する「サンポール」、産業機械やインフラ・建築分野などに強い専門商社として350年以上の歴史を持つ「ユアサ商事」、防災・減災領域で各種コンサルティングサービスを展開する「応用地質」の3社が協業し、冠水センサつき車止め(ボラード)を開発したという。
製品の主な特徴
3社が共同で開発した冠水センサ付き車止め(ボラード)は、水を検知するセンサと通信機を内蔵している。具体的には、以下のような機能・特徴を持つという。
(1) 冠水状況の検知
あらかじめ設定した水位(30mm~300mmまで任意に設定可能)に達すると、冠水を検知する
(2) 非常灯(LED)をフラッシュさせて危険を周知
周辺住民や通行者を危険箇所に近づけないようにする
(3) 管理者に冠水状況をメールで通知
施設管理者等は冠水状況の早期把握により、初動対応のリードタイムを確保でき、浸水対策や避難指示、施設の利用規制などの迅速な措置ができる
(4) 生活空間に多く設置されている車止めを活用
社会インフラとして定着しているボラード(車止め)を活用することで、広域かつ緻密な冠水監視ネットワークをスピーディに構築することができる
▲冠水センサ付き車止め(ボラード)の活用イメージ
実証実験の内容
令和2年5月から令和3年3月までの間、千葉県浦安市の協力のもと、歩行者や交通量が多いシンボルロード(入船中央交差点付近)に冠水センサ付きボラード(車止め)を設置し、実証試験を行う。実証試験では、冠水検知時の情報通知や維持管理などのオペレーションについて検証を行うという。
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