【熊本発、超聴診器を開発するAMI】 4.9億円の資金調達を実施し、遠隔医療への利活用、および研究開発を加速
「急激な医療革新を実現する」をミッションに掲げるスタートアップで、心疾患診断アシスト機能付遠隔医療対応聴診器「超聴診器」を開発するAMI株式会社は、CYBERDYNE株式会社、および同社の子会社(CEJキャピタル株式会社)が運営するCEJファンドや、合同会社リアルテックジャパンの運営するベンチャーキャピタルファンドを引受先とする第三者割当増資により、4.9億円の資金調達を実施した。
さらに、ベンチャーキャピタルファンドなどから追加の調達を実施し、今春までに本ラウンド完了予定とのこと。同社は、今回の資金調達により、「超聴診器」の医療機器としての製品化・事業化に向けてエンジニアの採用、および大規模臨床研究を行うとともに、遠隔医療への利活用を加速させるという。
AMI株式会社について
AMI株式会社は、「救える命を増やしたい」という小川晋平医師の想いから2015 年に誕生したベンチャーだ。心疾患診断アシスト機能付遠隔医療対応聴診器(超聴診器)や遠隔聴診システムの研究開発を行なっている。
2018年・2019年度には「NEDO-STS(※1)」に採択された。また、「C-Startup最優秀賞」、「JHVS2019 Venture Award」、「メドテックグランプリ KOBE 最優秀賞」など多数の賞を受賞している。さらに、ARIA、JET、プライマリケア学会、遠隔医療学会など学会発表も多数行っているという。
AMIの本社は熊本県水俣市だが、研究開発の拠点は鹿児島市にある。また熊本大学と京都大学内にもオフィスを構え、産学連携を推進しているという。医療専門職や工学のプロフェッショナルといった多様なメンバーが「急激な医療革新を実現する」をミッションに研究開発に取り組んでいる。
※1:「NEDO-STS」とは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) 「研究開発型 ベンチャー支援事業/シード期の研究開発型ベンチャーに対する事業化支援(STS)」
AMIが開発する「超聴診器」について
「超聴診器(心疾患診断アシスト機能付遠隔医療対応聴診器)」は、心筋活動電位の発生タイミングとデジタル化された聴診音を抽出し合成することでノイズを取り除き、疾患に繋がる心雑音のみを自動的に検出することを目指した聴診器だ。NEDO-STS事業を通じて、開発した超聴診器を用いた複数の大学病院での臨床研究を実施している。現在、早期の社会実装を目指して研究開発を進めているところだ。同社は、200年もの間、変化のなかった聴診器を進化させるべく、開発に取り組んでいるという。
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(eiicon編集部)