自治医科大学 | 大学発ベンチャー認定制度を開始し、DeepEyeVisionを第一号企業として認定
自治医科大学(以下「自治医大」)は、自治医大で生み出された先端医療技術を、実社会に還元することを目的に設立された医療ベンチャー企業を円滑に支援するため、「自治医科大学における大学発ベンチャー認定制度」を制定、このたび運用を開始した。
また、同制度の運用開始にあわせ、眼科画像診断支援AIソリューションを展開するDeepEyeVision株式会社が同制度適用第一号企業として認定された。
制度設立の背景
急速な高齢化社会の進展や、グローバル化に伴う感染症などによる社会的影響の激甚化などを受けて、近年、研究現場で生み出された先端医療技術を、速やかに臨床現場に適用する社会的ニーズが高まっている。
自治医大では、その課題解決の手段として、様々な民間企業と連携を進めるべく、2018年にオープンイノベーションセンターを設置し、運営をしてきたが、昨今、特に医療AIなどの分野においては、より早く、研究成果を臨床現場に適用することを目的に、自治医大の研究者自らが、医療ベンチャーを起業するケースが増えてきた。
自治医大としては、それらの企業を、設備面や人的資本面等で、より円滑に支援する枠組みを整えることが、実社会への貢献に繋がると判断し、同制度を設立するに至ったという。
制度の内容
制度の適用対象は、自治医大の教職員もしくは学生が発明者である知的財産権を基に設立された企業(退職、卒業、修了から3年以内に設立された企業も含む)のほか、自治医大で達成された研究成果または習得した技術等を基に設立、業務を遂行する企業となる。
認定企業に対しては、事務及び研究に要する施設・設備等を自治医大から貸与するほか、オープンイノベーションセンター等による各種支援を行う。
なお、同制度認定第一号となるDeepEyeVision株式会社は、同制度を利用し、令和2年4月1日に、本社オフィスを同大学内に移転・設置、大学との連携の深化により、研究開発を加速させるという。
今後の予定
自治医大は、同制度において今後も大学発ベンチャーを認定していく予定。また、認定企業のニーズを踏まえ、支援内容のさらなる充実を図っていくという。
<自治医科大学について>
自治医科大学は、医療に恵まれないへき地等における医療の確保及び向上と地域住民の福祉の増進を図るため、昭和47(1972)年に全国の都道府県が共同して設立した公的な大学。医の倫理に徹し、かつ、高度な臨床能力を有する医師並びに保健医療と福祉に貢献できる総合的な看護職を養成することを目的とし、併せて医学及び看護学の進歩と福祉の向上に資することを使命としている。
<DeepEyeVision株式会社について>
自治医科大学准教授である、髙橋秀徳氏(医学博士)が、同大学の医療AI技術を社会に還元することを目的として設立した企業。AIによる画像診断技術をいかし、眼科領域に留まらず、あらゆる医療分野の高度化をミッションとして、研究開発を行っている。
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(eiicon編集部)