【日本空港ビルデング×JTB】 羽田空港を起点とした日本の新たな魅力づくりに向け、協業を開始
羽田空港旅客ターミナルビルを運営する日本空港ビルデング株式会社と株式会社JTBは、羽田空港を起点とした新たな魅力づくりや交流創造、体験価値の向上につながる事業共創に向けて、包括的業務提携契約を締結したと発表した。
提携の背景
羽田空港は利用者数が年間8,500万人を超えるターミナル空港だ。同空港は首都圏空港の機能強化の一環で、国際線発着便数が最大で年間3.9万回増便されることに伴い、3月29日から現在の国際線(第3)ターミナルに加え、第2ターミナルの国際線施設を供用開始する。これにより、海外と日本各地を結ぶハブ機能として、羽田空港への期待がより一層高まることが予測される。
こうした背景を受け、羽田空港の機能向上と新たな価値の創造を目指す日本空港ビルデングと、「交流創造事業」を事業ドメインとするJTBは、今後拡大する訪日客や国内旅行者に向けた空港機能の価値向上、空港を起点として訪日客と地域の魅力をつなぎ、人やモノ・コト体験の交流を創出することを目指して、新たなサービスを提供していくことについて合意に至った。両社は相互に連携し、訪日客をはじめとする旅行者の体験価値の向上、地域の活性化に貢献していくという。
主な協業内容
(1) 訪日客などへの観光案内や情報発信機能の強化
●第2ターミナルに新設されるウェルカムセンターでの観光案内やプロモーション
空港内に観光案内所を設け、訪日客などへ旅客サービス機能を集約したワンストップサービスを提供する。
●訪日客の『食』に関するコミュニケーションギャップの解消、ならびに新たな需要の創出
訪日客が言語の壁を越えて日本の食に関する魅力的な情報を取得しやすくする環境を整備し、「食」体験の充実による販売拡大と、「食」の嗜好性を集約し、新たなメニュー開発などに活用する。まずは、空港内飲食店での多言語情報提供からスタートする予定。
●市中免税店のプロモーション強化
発着枠の増加に応じた訪日客との接点を拡大し、相互協力により市中免税店への誘客促進につなぐ。具体的には、第2ターミナルに新設されるウェルカムセンターでの周知活動、JTBのネットワークを活用した市中免税店への訪日客誘導などを行うことにより、プロモーションを強化するとともに、訪日客の利便性も高める。
(2) コト・モノ・トキの交流を軸とした地方創生に関する協業
●地域産品や体験など、羽田の「場」「ノウハウ」を活用した地域の魅力発信と交流の創出
日本国内の各地域とつながる羽田空港の場の強みを活かし、各地で展開される文化やアートの発信、各地域のストーリーを感じられるプレミアムな商品を発掘し、その魅力を伝える。
●食材を起点として地域の魅力を伝える「和蔵場~WAKURABA~」カフェでの連携プロデュース
第2ターミナルに新たに出店する「和蔵場」カフェにて、お茶・お酒をメインとし、地方の新たな食の魅力、さらには食を通じて現地の体験や魅力的な地域産品を伝える。カフェ内に設置される展示スペースでは、食材提供者(自治体・企業・団体)を中心として地元の魅力を伝え、地域とのネットワークを通じて、地方の新たな魅力資源や食材の発掘、流通、旅へのいざない方を連携して創出する。
(3)トランジット客などを想定した羽田空港起点の回遊創出
●スカイホップバス(※1)による回遊コース開発(2020年度は実証実験を通じて本格展開を検討)
羽田空港を起点としてトランジット客も楽しめるスカイホップバス回遊コースを開発し、実証実験を行う。
※1: スカイホップバスとは、日の丸自動車興業株式会社が運行する、乗り降り自由の周遊型定期観光バスサービスの名称
●訪日客向けガイド付きツアーやアクティビティの販売(サンライズツアーなど)
人気観光地巡りや日本の文化体験を、JTBグループが長年案内し続けている訪日外国人向けツアーブランドにてメニューを企画し販売する。
●羽田空港周辺エリアを起点とした回遊コンテンツ商品の開発
トランジット客などをターゲットとして、羽田空港周辺エリアの魅力を楽しむことのできる回遊プラン・ツアー等を企画する。
(4)カルチャーやキャリアがクロスオーバーする空港を活用した学びの場
●羽田空港で働く専門人材を通じた中高生向けキャリア教育プログラム
羽田空港で働く専門的なスキルを持つ社会人を囲んで、中高の学生とディスカッションの機会を設ける教育プログラムを連携開発。学生と社会人の距離を近くし、コミュニケーション能力と価値観、将来のことを考える場を提供する。
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(eiicon編集部)