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JTB×MOMOA、観光地での新たな物流サービス「Baggage GO」を開始 オーバーツーリズム対策と地域経済活性化を両立する“手ぶら観光”の新たな形

JTB×MOMOA、観光地での新たな物流サービス「Baggage GO」を開始 オーバーツーリズム対策と地域経済活性化を両立する“手ぶら観光”の新たな形

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株式会社JTBとラストワンマイル物流のDX推進を行う株式会社MOMOAは、観光地での物流・配送マッチングサービス「Baggage GO(バゲッジゴー)」を2025年10月より開始する。本サービスは、観光客の大型手荷物の持ち込みによる混雑や移動制約といった課題を解消し、“手ぶら観光”を推進する取り組み。オーバーツーリズム対策と新たな物流需要の創出を同時に実現することを目指している。

観光DXがもたらす課題と可能性

JTBは観光地のDX推進やエリア開発を進める中で、公共交通機関や観光エリアでのスーツケースなど大型手荷物の持ち込みが交通混雑や観光体験の質低下につながる問題を認識していた。一方、MOMOAはラストワンマイル物流のDXやドライバーマッチングのノウハウを有し、地域単位での効率的な配送モデルの確立を模索していた。両社の課題と強みが合致し、「Baggage GO」の共創が実現した。

両社の役割――観光×物流の融合

本サービスでは、JTBが観光客との接点づくりを担い、空港・駅・宿泊施設などに荷物受け渡し拠点を設置。観光客が安心して利用できるよう、観光業界での信頼関係とネットワークを活かした手ぶら観光専用のWEBシステムを提供する。また、地方自治体や地域事業者と連携し、オーバーツーリズム解消に向けた啓発や利用促進にも取り組む。

一方、MOMOAは配送の実務とシステム開発を担当。利用者ツールや配送管理システムを構築し、貨物運送事業許可を持つドライバーと荷物をマッチングする。デジタル技術を活用し、効率的で安全な配送ネットワークを形成することで、スピーディーな荷物配送を実現する。

サービス概要――「観光×配送」の新しい体験を提供

「Baggage GO」は、観光客がホテルや観光地の間で手荷物を当日配送できるサービス。観光客はWEB上で申し込みを行い、手荷物を預けると、その日のうちに宿泊先や次の目的地へ荷物が届く仕組みだ。これにより観光客は手ぶらで自由に移動でき、公共交通機関の混雑緩和にも寄与する。また、地域の配送ドライバーに副業・新規雇用の機会を提供し、地域経済の循環を促す。

▲サービスイメージ図

実証実験を金沢市で先行スタート

サービス開始に先立ち、石川県金沢市で実証実験を実施。期間は2025年10月1日から14日までの14日間で、ターミナルとホテル間の配送需要や受付・受取時間の最適化を検証する予定。観光都市として国内外から多くの旅行者が訪れる金沢を舞台に、サービスの有効性や利便性を実地で確かめる。

今後の展開 全国主要観光地へ拡大へ

両社は今後、北海道、東京、北陸、愛知、京都、大阪、福岡、沖縄など全国主要観光地でのサービス展開を予定している。将来的には街中で手荷物が増えた際、その場で配車依頼ができる“オンデマンド配送”の導入も視野に入れる。観光客の移動をより快適にし、観光地の持続可能な発展に寄与する新しい社会インフラとして期待される。

JTBは「人と地域と交流をデザインすることで持続可能な観光を実現する」とし、観光DXの一環として本サービスを位置づける。MOMOAも「移動で人を幸せに」というミッションのもと、テクノロジーと物流の力で新たな価値創出を目指す。

観光体験の質を高め、地域経済にも恩恵をもたらす「Baggage GO」。観光と物流の新たな接点から、日本の観光の形を変える一歩となりそうだ。

関連リンク:プレスリリース 

(TOMORUBA編集部) 

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  • 花井良紀

    花井良紀

    • SaaS企業
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