AI×体験分析プラットフォーム「TERUS(テラス)」を運営するLUCが、プレシリーズAで1.2億円を調達
AI×体験分析プラットフォーム「TERUS(テラス)」を運営するLUC株式会社は、NOW株式会社およびみずほキャピタル株式会社を引受先とした第三者割当増資により、プレシリーズAラウンドで1.2億円の資金調達を実施した。シードラウンドを含めた累計調達額は1.5億円。調達資金はマーケティングの強化、プロダクト改善・機能開発、採用・組織体制の拡充に投じられる。
顧客理解のプロセス高度化、意思決定のスピードを加速──市場ニーズに応える形で開発を進めるLUCは、データに埋もれがちな顧客の“声”を可視化し、事業判断に直結させる環境を構築する。
「TERUS」が切り開く、体験がデータとなる世界
「TERUS」は、顧客の声を収集・構造化し、意思決定につながる形で提示するAI×体験分析プラットフォームだ。多様なチャネルに散在するフィードバックを統合し、経営・施策判断のスピードと精度を引き上げることを目指す。
特徴は大きく二つだ。 一つ目は、売上・NPSなどの定量指標の背後にある「なぜ」をAIが構造化する点。顧客体験の背景や課題まで深掘りできることで、打ち手の再現性が高まる。
二つ目は、ユーザーの声を任意の粒度で自在に分析できる柔軟性だ。口コミやSNS発言の変化をリアルタイムで察知し、仮説検証から施策設計まで一気通貫で支援する。
同社は「声を意思決定の燃料にする」ことを掲げ、体験データの新たな活用領域を拓く。
投資家が評価するのは「本音を可視化する力」
本ラウンドの出資を主導したNOW株式会社 パートナー 中島弘貴氏は、TERUSのポテンシャルを「“声・本音の可視化と活用”はSNS・AI時代における強い社会的ニーズ。TERUSはデータと顧客の声を結びつけ、意思決定構造を根本から変革しうる」と話す。
また、みずほキャピタル株式会社 シニアインベストメントマネージャー 高瀬弘一氏も、「SNSや口コミといった定性データの分析に強みがあり、今後のマーケティングを大きく変える可能性がある」と評価を示し、みずほグループとして成長支援を継続する姿勢を示した。
代表・瀬在氏「声が届き、社会が前進する仕組みを」
LUC代表の瀬在恭介氏は今回の調達を受け、「散在する声を“意思決定に効くデータ”に変換し、届けたい声が届き、知るべき声を掬い上げる循環をつくる」とコメントしている。
今後はプロダクト強化とパートナーとの共創を加速し、体験データを社会の成長に還元する仕組みの確立を目指す。
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(TOMORUBA編集部)