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学校給食×有機農業の新たなモデル構築へ 坂ノ途中、兵庫県養父市の給食に農業者支援ツール「farmO」を導入

学校給食×有機農業の新たなモデル構築へ 坂ノ途中、兵庫県養父市の給食に農業者支援ツール「farmO」を導入

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化学合成農薬や化学肥料不使用で栽培された農産物の販売を行う株式会社坂ノ途中は、NPO法人 Earth Family 農と食と教育と連携し、有機農業で栽培された農産物を学校給食へ安定的に供給するため、農業者向けサポートツール「farmO(ファーモ)」を活用した新たな取り組みを開始した。兵庫県養父市の給食センターで本格運用をスタートし、地域農業の活性化とオーガニック導入の定着を目指す。

背景──広がるオーガニック給食、課題は「需給の見える化」

有機農業の推進は国の「みどりの食料システム戦略」(2021年策定)を機に加速している。2023年には全国278自治体がオーガニック農産物を学校給食に導入し、前年度比85自治体増と拡大が続く。一方で、学校給食には大量かつ安定した食材調達が求められ、生産量の季節変動や小規模農家のロット管理などが導入を阻んできた。

養父市でも同様の課題が存在していたが、学校側の需要をNPOが取りまとめ、farmO によって生産者の出荷可能量を可視化。品目・数量・時期ごとの供給予定が共有できる環境が整い、受発注の調整がスムーズに進むようになった。

farmOの活用は学校給食で初。全国展開への第一歩

farmOは、有機農業者向けに受注管理や発注集約、請求書発行までを一括支援するクラウドツール。900軒超の生産者が登録しているが、学校給食での導入は今回が初となる。坂ノ途中は「養父市での成果を起点に他自治体へも展開したい」としており、オーガニック給食の新たな供給モデルとして注目が集まる。

地域の食と子どもを支えるNPOの役割

連携先である Earth Family は、有機農産物を小中学校へ届ける「オーガニック給食推進事業」を実施。食と環境を学ぶ機会づくりに加え、地域農家との連携強化や販路拡大支援にも取り組む。今回の仕組み導入により、持続的な給食提供と生産者所得の向上が期待される。

坂ノ途中は全国750件の有機農家と連携し、新規就農支援や産地形成に取り組んでいる。北杜市や滋賀県など複数自治体と協働経験を持ち、今後もオーガニック推進に向けた支援を拡大していく方針だ。

同社は「farmOを基盤に、地域農業と子どもの食をつなぐ循環を全国へ広げたい」とコメントしている。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

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