知能ロボットを中核に産業オートメーション事業を手掛けるMujin、シリーズCエクステンションラウンドにて総額27億円を追加調達
知能ロボットを中核に産業オートメーション事業を手掛ける株式会社Mujinは、先般実施した大型資金調達に続き、シリーズCエクステンションラウンドにて日本郵政キャピタルおよび他1社より、第三者割当増資による総額27億円の追加資金調達を実施。これにより、シリーズCラウンド全体の資金調達額は総額150億円となり、同社の累計資金調達額は232億円となった。シリーズCラウンドの資金調達時に掲げた4つの強化項目に加え、日本郵便とともに郵便局、物流センター等の物流業務効率化の実現にも取り組むという。Mujinは、専門部門による知見を活かした郵便局、物流センター等における物流課題抽出と、知能化プラットフォームを軸にした自動化トータルソリューションによる課題解決提案を行い、日本郵便の物流分野における付加価値の向上と、日本郵便とMujin双方のさらなる事業拡大・成長を目指すという。
シリーズCエクステンションラウンドでの追加強化項目
・次世代型物流エンジニアリングサービス専門事業ならびに部門のさらなる拡大
・日本郵便との事業連携においては、郵便局、物流センター等における物流業務の効率化を目的とした次世代型自動化モデルの検討と提案
シリーズCラウンド調達時の強化項目
・知能ロボットコントローラや3Dビジョンシステムの更なる高度化と多機能化への技術投資
・モバイルロボットやデバンニングロボット等の新製品の市場投入
・様々なロボット製品含む自動化トータルソリューションをワンストップで提供する会社体制の構築
・現在高成長中の欧米事業の拡大
同社の事業について
Mujinは、2011年の創業以来 「Industrial Robots for Everyone」をスローガンに掲げ、産業用ロボットに知能を与える、知能ロボットコントローラ「Mujinコントローラ」を開発してきた。従来プログラムされた動きを繰り返すものであったロボットに、様々なセンサーとそれを統合するMujinコントローラを接続することで、自律的に環境変化に合わせた動作が可能な「知能ロボット」を構築し、これまで技術的に困難とされていた複雑な工程の自動化を実現してきた。Mujinコントローラを基にした自動化プラットフォームを中心に、工場・倉庫の全体最適化と、全体生産効率最大化に貢献するという。
知能ロボットの仕組み
現在は、Mujinコントローラを産業用ロボットのみならず、独自開発した3Dビジョン・ロボットハンド・AGV(無人搬送車)やコンベヤ等と連携させ、工場や物流倉庫における大規模な自動化ソリューションをワンストップで提供しているという。
また、2019年に中国、2021年には米国への進出を果たし、現在急速に事業を拡大している。特に米国では、高止まりする人件費も相まって予測以上に業績が好調に推移しており、今後新たにヨーロッパへも進出し欧米での事業をさらに加速させていくという。
資金調達の概要
シリーズCエクステンションラウンド調達額:27億円(累計調達額:232億円)
主な新規株式引受先:日本郵政キャピタル、他1社
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