ソーシャルコワーキングのATOMica、シリーズAラウンドで約4.8億円の資金調達
ソーシャルコワーキングスタートアップの株式会社ATOMicaは、シリーズAラウンドにて、ふくおかフィナンシャルグループ傘下のFFGベンチャービジネスパートナーズをリードインベスターとし、複数者を引受先とする第三者割当増資により、約4.8億円の資金調達を完了した。
また、2023年4月1日付で代表取締役Co-CEO(共同最高経営責任者)に嶋田瑞生氏、南原一輝氏が就任した。なお、前代表取締役CEOの赤沼百生氏は引き続き取締役CDO(最高デザイン責任者)として、ATOMicaの事業成長に携わっていくという。
Co-CEO体制への移行の背景
同社は、コワーキングを起点とした共創を持続的に生み出す仕組みであるソーシャルコワーキングを日本中で展開しながら、施設・コミュニティ・イベント運営のノウハウを集約したコワーキング運営システム「knotPLACE(ノット プレイス)」を開発・展開するなど、地域で共創と繋がりを生み出す多岐にわたるサービスを展開している。
これまで代表取締役CCO(チーフ・コクリエーション・オフィサー)として共創をテーマとした社内外の関係構築を進めてきた嶋田氏と、取締役COOとして同社の事業成長に大きく貢献してきた南原氏が共にCEOとして共創を体現し、事業・組織の両面を管掌していくことで、会社としての更なる成長を目指していくという。
代表取締役Co-CEO(共同最高経営責任者)嶋田瑞生氏のコメント
「まさかこんなこと出来るなんて思ってもなかったなぁ」と人生の飛躍を感じる転機には、いつだって「面白い人との素敵な出会い」がある。
私達はそんな「出会いが人にもたらす価値」を信じ、全国各地で事業を展開してきました。
実は、共同創業者である赤沼や江尻と出会いATOMicaを立ち上げた当時から、CEOの交代は構想の1つとしてあり、かつて学生起業家の「ライバル」として出会った南原くんと今回共同CEOという形でその構想を実現できたことをとても嬉しく思います。
ソーシャルコワーキングをより価値の高い共創のプラットフォームに成長させ、もっともっと多くの方々にその価値を届けるために、新たな経営体制の元、新たな株主さまと共にスタートアップとしての挑戦を続けてまいります。
写真:南原一輝氏<左>、嶋田瑞生氏<右>
<南原 一輝氏の略歴>
大阪大学在学中に株式会社ユニサーチを創業し、代表取締役としてグループインタビューを通じた若年層向けマーケティング・商品開発事業に従事。大学卒業後は同社株式を譲渡して三井物産に入社。シリコンバレーのデータ系スタートアップへの資本業務提携とその後の同社ソリューションの日本展開を担当した後、三井物産グループ全社でのビジネスコンテストで自身の起案したビジネス案が採択され、社内起業家として事業開発に従事。米国シリコンバレーでデザインコンサルティングファームであるIDEO社と共にデザインリサーチを行った後、日本での事業開発を開始し、2020年10月に飲食店の空席をワークスペースとして利用可能にするアプリSuupをリリース。2021年に執行役員としてATOMicaに参画し、2022年4月に取締役COOに就任し、4月より現職。
資金調達の目的について
ATOMicaは、ソーシャルコワーキングを第1号直営店であるATOMica宮崎を年間2万人が訪れるフラグシップ店として大成後、自治体様・大学様・地元企業様を中心とした共創パートナーが有するスペースでのソーシャルコワーキングの企画から運営まで全てをサポートする「共創型」での展開を2022年2月から開始。
23年5月現在、その拠点数は13拠点にのぼり、現地に常駐するコミュニティマネージャーが中心となって日本中の地域社会の課題解決に貢献をしはじめている。
今回の資金調達では、既に多くの引き合いがある「共創型」拠点の運営品質をさらに高めるべく、人員体制の強化を図るとともに、15拠点のソーシャルコワーキング運営を通じて培ってきた施設・コミュニティ・イベント運営のノウハウを集約したコワーキングスペース運営システム「knotPLACE」の開発体制の強化、及び本格的な外部提供の開始に向けたセールス・マーケティング体制の強化を行うことで、未だ接点のない地域での共創型での出店の加速や、既に地域を盛り上げるべく活動を行っているコワーキングスペースや産業振興センター等施設に対してのknotPLACEを介したコミュニティ活性支援を加速させることで、日本全国に出会いと共創の機会を届けるという。
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