アートの価値をブロックチェーンで支える「スタートバーン」 | 京大・東大関連VCなどから11.2億円を調達
アートのためのブロックチェーン証明書「Cert.」の発行サービス「Startbahn Cert.」を提供するスタートバーン株式会社は、第三者割当増資により総額11.2億円の資金調達を実施したと発表した。引受先となったのは、みやこキャピタル株式会社(京都大学認定民間VC)、株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)および複数の投資家だという。
スタートバーンの事業内容
スタートバーンは、2015年にローンチした前身サービスの課題を解決するため、2016年にブロックチェーン技術のリサーチを開始した。そして2018年には、アート作品の信頼性と真正性の担保ひいては価値継承を支えることを目指し、非中央集権的なインフラ「Startrail(旧 Art Blockchain Network)」を発表。また、2020年には「Startrail」をより簡単かつ安全に活用するためのインターフェースとして「Startbahn Cert.」を公開した。
現在は、展示・売買・蒐集・査定・保存・継承など様々な領域のステイクホルダーが存在する、アート業界固有のエコシステムを支えるべく、当事者へのヒアリングを元に改良を重ねているという。
調達資金の用途
今回調達した資金により、下記3点を軸として、さらなる社会実装に取り組む計画とのことだ。
■アート作品の信頼性を守るため、ブロックチェーン証明書「Cert.」を強化
(1)発行者の審査を徹底
(2)ブロックチェーン上の情報と作品の紐付けを強化
(3)アーカイビングとしての機能を追加
(4)デジタル作品への発行対応を開始
(5)国際的な普及
■次世代NFTの活用に向けて、二次流通を見据えたバックエンドシステムを提案
(1)コンテンツを長期的に守り育むための法人向けNFT導入パッケージを提供開始
(2)既存のNFTマーケットが抱える課題への最適解を公開
■「Tokyo Art Beat」のユーザーの期待に応えるアップデートを実施
引受先一覧
<新規>
みやこキャピタル株式会社
株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)※1
田口美和
有限会社オプス
株式会社SXキャピタル
TBSイノベーション・パートナーズ合同会社
株式会社iSGSインベストメントワークス
中野善壽 ※2
山本誠一郎 ※2
※1: 一部新株予約権付社債にて引受。新株予約権は株式転換済み。
※2: 新株予約権付社債にて引受。新株予約権は株式転換済み。
<既存>
株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)
株式会社SXキャピタル
SBIインベストメント株式会社
株式会社電通グループ
ほか
なおスタートバーンは、本資金調達に先立ち2020年8月に新株予約権付社債にて1.6億円の資金調達を実施しており、これにより今回の資金調達額は総額11.2億円、これまでの累計資金調達額は約16億円になるという。
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