日本最大のご近所SNS「マチマチ」、東京消防庁と防災の強化を目的とした協定を締結
日本最大のご近所SNSマチマチを運営する株式会社マチマチ(以下、同社)は、東京消防庁と防災の強化を目的とした協定を締結した。なお、東京消防庁はベンチャー企業との提携は初となり、マチマチも消防機関との提携は初となる。
同協定により、東京消防庁は、マチマチを活用し、防災訓練、防災知識の情報を各地域ごとに発信することが可能となる。また、マチマチ上で、東京消防庁の管轄52市区町村で展開している「災害情報共有コミュニティ」を活用し、住民同士の共助を中心とした防災の強化をおこなっていく。
平時:防災訓練の認知度向上、防災知識の共有
台風、地震などの災害時:近隣住民同士の共助、被災状況の共有
あわせて同社は、三谷産業株式会社、株式会社カシワバラ・コーポレーション、三和物流サービス株式会社、個人投資家等を引受先とする第三者割当増資を実行した。
今回の資金調達により開発体制、地方展開の強化をおこなう。今回の出資者との協力を通じて、地方でのサービス展開のよりいっそうの強化を進め、地域コミュニティの活性化に尽力していくという。
デジタル防災インフラの構築に向けて
東京消防庁は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で対面による防災訓練やキャンペーンの実施が難しくなった。その対策として、インターネットを中心に防災情報の発信に取り組んできた。
第一弾として、2020年7月16日より、Nintendo Switchソフト「あつまれ どうぶつの森」を活用し、防災情報の発信を開始している。
マチマチとの取り組みは、その第二弾となる。
マチマチは、オンラインのサービスでありながら、情報交換の範囲を近所に限定し、近所の住民同士の情報交換や交流に活用されてきた。地震、台風などの災害発生時には、近所に限定しているため、オフラインでの効率的な避難行動や共助にも有用なサービス。(下記、災害発生時の活用例参照)
今回の消防庁との提携を通して、インターネット上での地域別の防災情報の発信、平時・災害時の近所の住民同士の助け合いの促進をすすめ、デジタル防災インフラの構築を目指す。
災害発生時のご近所SNSの必要性
昨今、新型コロナウイルスの感染拡大や台風等の災害の増加に伴い、防災時における地域のつながりの重要性が見直されている。特に近隣住民同士のデジタルコミュニケーションツールが求められている。
都市防災の専門家である東京大学大学院の廣井 悠准教授は下記のように述べている。
「首都圏直下型地震の際の死因の多くは火災によるものと予想されています。地震火災はどこで発生し、どう広がるかわかりません。台風や地震などの災害時には、地域のみんなで情報共有をすることが重要です。」
特に災害発生時の区内各地域の被災状況や避難所のキャパシティの把握は大手メディア・地方自治体だけでは対応しきれず、近隣住民同士でのリアルタイムの情報共有や助け合い(共助)がより重要になっている。
マチマチの災害発生時の活用例
マチマチは、台風、地震、新型コロナウイルス等の災害発生時に近隣住民同士の情報共有や助け合いのためのコミュニケーションツールとして活用されてきた。
1.2019年台風15号及び19号発生時の活用例
台風19号の接近時にマチマチは、近隣の被災状況(川の水位上昇、浸水等)や避難所のキャパシティ(満員で入れないなど)等の情報が住民同士で共有された。
具体的な活用例は下記のとおり。
・近隣の川の水位上昇をマチマチで把握し、避難を決めた
・受入可能である近隣の避難所をマチマチで把握し、効率的な避難ができた
・防災士の資格を有する利用者から台風接近時の準備についての情報が共有された
2.新型コロナウイルス感染拡大時の活用例
2020年3月頃より、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、近隣住民同士で下記の情報が活発に共有されている。
・新型コロナウイルスの感染情報
・在宅勤務時の過ごし方
・近隣の店舗、公共施設の混雑情報
・生活物資の在庫情報(マスク等の販売状況)
・テイクアウト・デリバリー対応店の情報
参考
2020年9月4日時点で29の公共機関、1省庁及び1団体と提携している。
<提携及び協定締結自治体>
東京都:渋谷区、豊島区、文京区、港区、中野区、目黒区、江戸川区、品川区、北区、小金井市
埼玉県:さいたま市
神奈川県:横浜市、川崎市、厚木市、寒川町
千葉県:千葉市、習志野市、鴨川市
茨城県:水戸市、土浦市
愛知県:犬山市、名古屋市
静岡県:三島市
岐阜県:関市
大阪府:大阪市
兵庫県:神戸市
秋田県:湯沢市
長崎県:佐世保市
香川県:高松市
<提携省庁>
東京消防庁
<提携団体>
一般社団法人 大森医師会
ご近所SNS「マチマチ」について
特徴1:国内最大、月間200万人が利用するご近所SNS
マチマチは月間200万人が利用する国内最大のご近所SNS。子育て中の女性が地域の保育園、幼稚園、病院、イベントなどの情報を交換するのに利用している。
特徴2:SMS認証
安心・安全に利用できるよう、サービス利用開始時に携帯電話番号を用いたSMS認証による本人確認を行っている。本人確認が完了後、実名もしくはニックネームによりサービスを利用する。
特徴3:利用範囲はご近所に限定
居住地、勤務地、出身地を設定し、半径1-10 km内に地域設定した利用者同士がコミュニケーションをとれる仕組み。設定した地域の情報を得たり、他の利用者の投稿へコメントなどをすることが可能。
特徴4:20万以上の口コミ情報
困ったことがあれば、地域の口コミ情報を検索したり、近所の人に聞くことが可能。まちのユニークな店舗や病院、サービスの紹介、小中学校や幼稚園・保育園の情報、防犯・防災情報のやり取りを通して、近所のつながりを作ることができる。
マチマチは今後も、「ひらかれた、つながりのある地域社会をつくる」をミッションに全国の地域コミュニティ活性化に向けて尽力していくという。
※関連リンク:プレスリリース