FRONTEO、米国でAIレビューツール「KIBIT Automator」の実証実験を実施
株式会社FRONTEOは、世界各国に顧客を抱える米国大手法律事務所 Baker & Hostetler LLP(以下 BakerHostetler)の協力のもと、電子証拠開示手続き(eディスカバリ)における人工知能(AI)を活用した文書レビューツール『KIBIT Automator』(キビットオートメーター※1)を用いた実証実験を実施し、eディスカバリにおいて最も費用がかかる文書レビュー時間の短縮・コスト削減という大変良好な結果が得られたことを、発表した。
■実証実験の結果
FRONTEOが開発した『KIBIT Automator』を導入し、従来のレビューツールに比較した場合、弁護士によるレビュー対象となる文書量は20%削減、1時間あたりのレビュー文書数は91.6件と大幅にスピードアップ。このように作業効率が格段に向上したことで、レビューコストの28.6%削減を実現した(実証実験で使用した文書における同社比較)。今回の実証実験で、人工知能をうまくレビュープロセスに組み込むことで、証拠としての有効性を損なうことなくレビュー時間の効率を大幅に向上できることが実証されたという。
■BakerHostetler弁護士事務所 : パートナー弁護士 ジャック・フォナチアリ氏のコメント
「FRONTEOのAIレビューツール『KIBIT Automator』を使用することで、文書レビューで重要な品質を犠牲にすることなく、レビューにかかる時間を大幅に短縮することができました。また、AIを用いて効率的にレビューが進められるという結果が得られたことから、今後の実案件でも活用していくことを楽しみにしています。」
■FRONTEO USA, Inc. : CEO 大倉 豊氏のコメント
「この度、米国大手法律事務所Baker & Hostetler LLP様の協力を得て、AIレビューツールの実証実験を行った結果、eディスカバリにおける文書レビューにおいて、『KIBIT Automator』の戦略的価値を実証することができました。今回の結果から、弊社のテクノロジを活用することで、既に多くのリーガルテクノロジーを導入している先進的な法律事務所においても、サービスレベルをさらにもう一段引き上げられることが分かりました。」
FRONTEOは自社開発したAIメール監査ツール『KIBIT Automator』を用いて、電子証拠開示手続きにおけるレビュープロセスの効率の強化を図っている。KIBIT Automatorは、2019年のリリース後、国内における第三者委員会の不正調査支援でも使用されるなど、着々と採用が進んでいる。
※1 KIBIT Automatorについて
「KIBIT Automator」は、米国民事訴訟の公判手続きで必要となる証拠開示(ディスカバリ)の中でも特に、電子証拠開示(eディスカバリ)における文書レビュー作業の効率向上、作業担当者の負荷軽減、費用削減を目的として開発されたAIツールで、2019年3月にリリースされた。ディスカバリで使われる調査手法を応用し、AIを活用して証拠資料である大容量の電子メールや電子ファイルの審査・分析を行う。近年、企業に求められている、短期での情報開示への対応も期待される。
■FRONTEOについて
株式会社FRONTEOは、独自開発の人工知能エンジン「KIBIT」により、ビッグデータなどの情報解析を支援するデータ解析企業。国際訴訟などに必要な電子データの証拠保全と調査・分析を行うeディスカバリ(電子証拠開示)や、デジタルフォレンジック調査を支援する企業として2003年8月に設立。自社開発のデータ解析プラットフォーム「Lit i View(リット・アイ・ビュー)」、日・中・韓・英の複数言語に対応した「Predictive Coding(プレディクティブ・コーディング)」技術などを駆使し、企業に訴訟対策支援を提供している。このリーガル事業で培われ、発展した「KIBIT」を始めとする独自の人工知能関連技術は、専門家の経験や勘などの「暗黙知」を学び、人の思考の解析から、未来の行動の予測を実現する。ヘルスケアやビジネスインテリジェンスなどの領域に展開し、FinTechやRegTechに加え、「働き方改革」でも実績をあげている。
※関連リンク:プレスリリース
(eiicon編集部)