人工知能スタートアップのシナモン、NTTデータと共同で地方銀行向けAI-OCRの実証実験を実施
国内トップレベルの人工知能(以下、「AI」)文書読み取りエンジンを持つ株式会社シナモンは、株式会社NTTデータと共同で地方銀行向けAI-OCRの実証実験を実施した。
地方銀行では、人口と企業数の減少や情報通信環境の変化によるネット銀行の普及などを背景とした競争の激化や、金融緩和政策の長期化による預貸金利ざやの縮小により、厳しい経営環境に直面している。こういった経営環境下においては、収益性の改善に向けたオペレーションの効率化も重要なテーマの一つとしてあげられる。
NTTデータは様々な金融機関(含む地方銀行)を顧客とし、幅広いITサービスやソリューションを提供している。具体的には、銀行経営に活用する、競争優位性を発揮できる先進機能や、利用者ニーズへの迅速な対応やシステムコスト削減を実現するソリューションを提供している。シナモンでは、AI文書読取エンジン「Flax Scanner(フラックス・スキャナー)」を、既に50社以上の顧客へ実証実験・本番導入を実現してきた。
今回のNTTデータと共同で行った地方銀行向けAI-OCRの実証実験では、口座振替依頼書や為替私製伝票、請求書などを中心とした地方銀行で利用される様々な非定型帳票に事前チューニングを行い、より多くの地方銀行に活用されることを検討した。今後、より多くの地方銀行ニーズに合った業務特化型ソリューションの提供を目指すという。
スキーム概要
今後の展望
今後シナモンは、「ホワイトカラーの生産性向上」をテーマに、AIプラットフォームとしてのさらなる基盤を築き、業務改善を推進する様々なプロダクトの開発に取り組む。具体的には、AI-OCRを活用した「Flax Scanner」の地方銀行向けソリューションに続く、業務特化型のソリューションの製品ラインアップを拡充していくという。
株式会社NTTデータ
事業内容:NTTデータは、利用者の変革パートナーとして、世界50ヵ国以上でITサービスを提供している。グローバルな視野と、それぞれの地域、各国の利用者のニーズに合わせた対応力をもって、コンサルティングからシステムづくり、システムの運用に至るまで、さまざまなサービスを最高の品質で提供する。
株式会社シナモン
事業内容:人工知能プロダクト事業、人工知能コンサルティング事業
シナモンは、人間のように文書を読み取るAI OCRの「Flax Scanner(フラックス・スキャナー)」を中心に、独自開発の人工知能のエンジン提供を行っており、多数の国内外大手企業への提供実績を有している。また、人工知能研究所をベトナム(ハノイ・ホーチミン)および台湾に構え、大量のAI技術者の獲得に成功している。
2017年4月における「Flax Scanner」の導入以来、1,000社以上の商談実績を持ち、AI OCR領域において国内でトップクラスの技術を提供してきた。
さらに、特化型音声認識技術「Rossa Voice(ロッサ・ボイス)」のプレローンチを行い、実証実験を開始している。
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(eiicon編集部)