オープンストリーム×トッパンフォームズ|AI画像解析を用いた帳票のデジタル化エンジンを開発
株式会社オープンストリームは、AIによる画像解析技術を用いて帳票の画像から枠や線、入力項目などの情報を自動認識し、帳票項目を構造化したデータを生成・出力するエンジン「DeepForms(ディープフォームズ)」をトッパン・フォームズ株式会社と共同開発した。
背景
デジタル化の進展に伴い、各企業が社内外で行う各種手続きを紙帳票から電子帳票での運用に切り替えている。しかし、切り替えに伴うシステム構築には煩雑なプログラム開発やIT人材不足などにより、多大な時間とコストを要しており、効率化・省力化が求められている。
このたび開発した「DeepForms」は、トッパンフォームズが保有する大量の帳票データの学習や、オープンストリームが持つ転移学習をはじめとする最新のディープラーニング技術という2社の強みを活かした共同開発を行うことにより、AIを用いた画像解析技術で80%を超える認識率を実現し、利用者の業務に適用可能な高精度を実現している。
今後の展開
オープンストリームはAI分野において、今回のトッパンフォームズとの取り組みと合わせて、2016年から国立大学法人 電気通信大学の庄野逸研究室と共同研究を行っており、この取り組みを通し自社技術としてAI技術の向上だけではなく、他社や大学などが持つ技術や特徴を組み合わせ、革新的な製品開発を生みだすオープンイノベーションによるプロジェクト運営を確立したという。
今後もオープンストリームは、これまで培ってきたAI技術やシステム開発技術を発展させると共に、従来のSI・受託システム開発や自社パッケージソフトの企画販売だけでなく、利用者と共同でイノベーションを創出するR&D型の事業活動も拡大していく。
プロジェクト概要
同プロジェクトでは、オープンストリームとトッパンフォームズとの双方からR&D実務担当者を数名選出して共同チーム体制を作りR&Dを推進している。
チーム運営では、メンバーの学ぶ力と発想力を最大限に引き出すことを狙って、要素技術の勉強会や、最新の学術論文の輪講などを適宜開催しながら、大学の研究室にも似た自由で闊達な雰囲気のもとでR&Dを進めている。
また、R&Dの成果物に関しても対等な協定を結んでおり、開発した技術や知見を双方のビジネスに有効活用できる仕組みを作っているという。
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(eiicon編集部)