使い捨て傘の撲滅へーーJR東日本がベンチャー2社と実証実験、再生可能な新素材「LIMEX」傘をシェアリング
JR東日本スタートアップ株式会社(以下、JR東日本スタートアップ)と、傘のシェアリングサービス「アイカサ」を運営する株式会社Nature Innovation Group(以下、アイカサ)、および再生可能な新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発した株式会社TBM(以下、TBM)は、6月12日(水)から、東京都台東区の上野駅、御徒町駅で以下の実証実験を行うと発表した。
■実証実験の内容
実証実験の内容は、傘のシェアリングサービス「アイカサ」を活用して、LIMEX傘の貸し出しを行うというものだ。アイカサは、傘立てスペースを確保するだけで1日単位の傘のシェアリングを実現するサービスだ。今回の実験では、JR東日本スタートアップとTBMが開発した、新素材LIMEXを使った傘100本を貸し出す。アイカサとTBMというベンチャー企業2社の技術をかけ合わせることで、駅を起点とした環境にやさしいサービスを実現し、世界的な目標であるSDGsへの取り組みを強化していく狙いだ。
【実証実験概要】
■内容:傘シェアリングサービス「アイカサ」を使ったLIMEX傘の貸し出し
■共催:JR東日本スタートアップ、TBM、アイカサ社
■開始日:6月12日(水)10:00~
■傘立ての設置場所:上野駅公園改札外(公園口)、御徒町駅北改札外
■貸し出す傘の本数:100本(2か所合計)
■取り組みの背景
TBMは、2018年のJR東日本スタートアッププログラムで採択され、JR東日本スタートアップとともに、再生可能な「LIMEX」素材を使った傘の開発に取り組んできたベンチャーだ。一方、アイカサのサービスは、不要な傘の所持や使い捨て傘を減らすことができることが強み。3社で協業することにより環境への負荷をさらに軽減できると確信し、新たなビジネスの創出に向けて実験を行うこととなった。アイカサは、6月12日(水)から上野エリアで、合計1000本の傘をシェアリングするイベントを開催する予定で、今回の協業はその一環だという。
■アイカサを使った傘の利用方法
① アプリ「LINE」内でアイカサと友達になる
② 「傘を借りる」をタップし、QRリーダーをクリック
③ 傘の持ち手のQRコードを読み取り、利用を開始
④ 返却用QRコードを読み込み、傘を傘立てに返却
「アイカサ」公式サイトURL:https://i-kasa.com/
■「アイカサ」および「LIMEX」について
【傘のシェアリングサービス「アイカサ」】とは…
「アイカサ」は、2018年12月にサービスを開始した、日本初の傘のシェアリングサービス。突発的な雨にもビニール傘をわざわざ購入せずに、アイカサを借りて利用し、雨が上がった際には最寄りの傘スポットに傘を返却することができる。
【再生可能素材「LIMEX」】とは…
LIMEXはTBMが開発した、石灰石を主原料とし紙やプラスチックの代替として用いることができる新素材。水や木をほぼ使わずに紙代替製品を、石油由来原料の使用を減らしてプラスチック代替製品をつくることができる。主原料となる石灰石は安価な原料のため、コスト競争力もあり、「エコロジーとエコノミー」を両立することができ、様々な企業から注目を集めている。また、LIMEXの印刷物等のリサイクル材から、LIMEX製のプラスチック成形品(LIMEXペレットを加工)を製造することが可能で(LIMEXのアップサイクル)、資源を最大限に活用し、資源の価値を持続的に再生、再利用し続けるサーキュラーエコノミーの実現を目指している。
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(eiicon編集部)