風況可視化技術を手がけるメトロウェザー、シリーズBで15億円を調達――三菱重工らと防衛・重要インフラ向け「物体検知ライダー」の実用化を推進
京大発のディープテックスタートアップであるメトロウェザー株式会社は2026年9月2日、インキュベイトファンドおよび三菱重工業株式会社を引受先として、シリーズBラウンド(1stクローズ)にて総額15億円の資金調達を実施したと発表した。
同ラウンドは引き続き2ndクローズを予定しており、シリーズB全体で総額25億円の調達を目指す。今回の調達により同社の累計調達額は総額35.6億円となった。
防衛・重要インフラ防護に向けた「物体検知ライダー」の開発を加速
メトロウェザーは、赤外線レーザーと独自の信号処理技術を用いて大気中の塵の動きを解析し、風況をリアルタイムで3次元に可視化する「ドップラー・ライダー」の開発を行ってきた。
近年、ドローンの急速な普及に伴い、発電所や空港などの重要インフラ施設や防衛領域において、不審ドローンの侵入を防ぐ「カウンタードローン」技術の必要性が世界的に高まっている。同社はこの技術基盤を応用し、既存のレーダーでは捕捉が難しい領域をカバーして不審ドローンなどを検出する「物体検知ライダー」の開発を推進している。
すでに要素技術としての有効性は確認されており、防衛装備品や重要施設防護に向けた実用化フェーズへと移行している。
総合重工メーカーとの協業でデュアルユース市場の社会実装を目指す
今回の資金調達と連携を通じて、メトロウェザーは防衛装備分野で長年の実績と高い製造技術を持つ三菱重工と協業。民生用途を超える高度な製品仕様への対応やセキュリティに配慮した生産体制の構築を進め、技術の社会実装を最短で目指す。
一方、三菱重工やインキュベイトファンドにとっても、スタートアップの持つ機動力や先端技術を取り入れるオープンイノベーションモデルとして重要な取り組みとなる。両社は、防衛および民生の両分野で活用できる「デュアルユース」市場を見据え、安心・安全な社会インフラの構築を加速させていく。
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(TOMORUBA編集部)