設備点検DXのLiLzがダイキン工業から資金調達を実施——両社の技術・現場知見を融合し、工場・プラント向け省エネ・運用最適化ソリューションの創出を加速
工場・プラント向けにAI・IoTを活用した設備点検ソリューションを提供するLiLz株式会社(リルズ)は、ダイキン工業株式会社を引受先とする第三者割当増資を実施し、資金調達を完了した。
リルズは、完全無線型IoTカメラとAIクラウドサービスを組み合わせ、設備点検の遠隔化やアナログメーターの自動読み取り、設備異常検知などを実現するソリューションを提供している。同社はこれまで現場に密着したサービス開発を通じて製造業やプラントなど幅広く導入を進め、豊富な現場知見と顧客基盤を蓄積してきた。
「点検DX」から「運用改善・省エネ提案」までを一貫支援
近年、工場やプラントの現場では、設備の老朽化や深刻な人手不足への対応に加え、設備状態を常時・高度に把握し、安定稼働やエネルギーの効率的利用につなげることが重要課題となっている。
今回の資金調達と連携強化により、両社はリルズの持つ現場密着型のAI・IoT技術および現場知見と、ダイキンが培ってきた空調・熱源技術や省エネルギーの知見を融合。工場・プラントの設備点検から、空調・熱源設備の運用改善、さらには省エネルギー提案までを一貫して提供する工場向けソリューションの開発・高度化を推進する。
新ブランド「Utility X」を立ち上げ、AIエージェントによる最適化提案へ
今回の提携に合わせ、リルズは「AIoTと専門知で、ユーティリティ設備の実状を解き明かし、現場のエネルギー最適運用を実現する」をミッションに掲げ、工場・プラントの設備運用最適化に特化した新ブランド「Utility X(ユーティリティ・エックス)」をスタートした。
「Utility X」では、完全無線型IoTカメラ「LiLz Camシリーズ」を用いて放熱ロスや配管漏れ、排水表面の異常などを可視化・定量化。そこにユーティリティの専門知識を掛け合わせ、自社開発のAIエージェント「LiLz Insight」を通じて各工場の個別課題に応じた最適な運用改善策を提示する。
大手製造業×スタートアップによる共創で、工場経営の次世代化に挑む
ダイキン工業は戦略経営計画「FUSION30」においてソリューションプロバイダへの変革を掲げ、工場を重点市場の一つと位置付けている。今回の共創は、現場ニーズに応えるヒートポンプ商品の開発や新たな工場向けソリューションの創出を加速させるものだ。
スタートアップが持つ先端AI・IoT技術と、グローバルメーカーの専門知・技術力・展開力が結びつく本取組は、単なる点検の効率化を超え、製造業の脱炭素化・エネルギー最適化を後押しする先進的なオープンイノベーション事例として今後の展開が期待される。
関連リンク:プレスリリース
(TOMORUBA編集部)