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コーセーの共創プログラムに密着 | 未来を牽引する共創モデルは生まれるか?

コーセーの共創プログラムに密着 | 未来を牽引する共創モデルは生まれるか?

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1946年に創業し、多彩な世界観をもつ40以上のブランドを展開している国内化粧品大手・コーセー。2018年3月期の連結決算では、売上高や営業利益など5年連続で過去最高を記録するなど、インバウンド需要の追い風を受け、業績は好調だ。しかし、同社はその状況に甘んじていない。トップ自らが強い危機感を持ち、スピーディーかつ堅実に社内の改革に取り組んできた。

世界中でライフスタイルが大きく変化している今、新しい価値創造を目指すためにコーセーが注目したのが「オープンイノベーション」だ。コーセーの社内の力と広くオープンに社外の力を結集し、組み合わせることで、これまでの延長線上には無い独自性の高いサービスや商材を生み出すためにーー。「コーセーとの共創における Innovation Program」という独自プログラムを立ち上げた。

▲プログラムを牽引するコーセーの事務局メンバー

同プログラムのテーマは、“美しさを愛する人々へ、新しい感動体験、未来のライフスタイルの実現”。「デジタル×美」「美×先端技術」を軸に拡がる領域でのアイデアの募集を2018年6月からスタートさせた。最先端のテクノロジーを有するスタートアップを中心に80件以上の応募が集まり、10月にコーセー社内で開催された審査会にて、4社が今後共創モデルの具体化を本格的に進めることとなった。

代表取締役社長である小林一俊氏をはじめとしたコーセーの経営陣に加え、ベンチャー起業家の育成と大企業のオープンイノベーション支援などを手がける株式会社WiLのCEO・伊佐山氏も加わった審査員、元リクルートでNew-Ringの事務局長を務め、1500件以上の企業内の新規事業開発支援を手掛けてきたインキュベータ石川氏をファシリテーターにむかえ、各チームの提案にじっくりと耳を傾けた。

▲審査員として参加した株式会社WiL CEO・伊佐山氏

なお、審査会で審議され、選ばれた提案に関しては11月〜1月にかけてそのアイデアをブラッシュアップし、1月末に予定されているDemo Dayへと進んでいく予定だ。

<審査会にて、今後本格的な事業化に向けた検討を進めるスタートアップ>

■MDR株式会社

2008年設立。量子コンピュータのアプリケーション、ミドルウェア、ハードウェアをフルスタックで開発。

■株式会社アロバ

2015年設立。”みえるをカタチに”をコンセプトに掲げ、ネットワークカメラ管理ソフトウェア事業を手がける。

■株式会社Insight Tech

2012年設立。同社が手がける「不満買取センター」で独自に収集した生活者の声を、最先端のAI技術を駆使して解析。課題解決に役立つ統計的な示唆を抽出するサービスを提供している。

■株式会社ASTERISK

国際市場での不動産関連取引での専門的なバックグラウンドをもとに、日本の不動産市場へ投資する海外金融機関・機関投資家・個人投資家、及び国内投資家に対して幅広いサービスを提供している。

<「コーセーとの共創における Innovation Program」スケジュール>


コーセー選抜メンバー×スタートアップによる共同チームのプレゼン

「コーセーとの共創における Innovation Program」の特徴の一つは、応募したスタートアップと、コーセー社員の知見やアイデアを組み合わせた共創チーム体制を作る点にある。コーセーでは、2017年から社内ベンチャー制度「Link」(Leadership and Innovation program for New KOSÉ)を始動させており、その公募に自ら手を挙げ選抜された意欲的なメンバーが、社外パートナーと協業によるイノベーション創出に挑戦するのだ。

プログラムに応募し選出されたスタートアップ6社とコーセー社員の共同チームは、中間答申までの約2ヶ月間、膝をつきあわせながら意見を交わし合いアイデアを磨いてきた。――そして10月24日に開催された審査当日。スタートアップが持つ先端テクノロジー・アイデアと、コーセー社員が現場で感じた課題が掛け合わせて生み出した情熱的で斬新なプランが、コーセーの役員陣の眼前でプレゼンテーションされた。

▲ファシリテーターを務めるインキュベータ石川氏

▲プレゼンテーションを行うコーセー社員

プレゼンテーションの中からは、「量子コンピュータ」、「顔認識技術」、「人工知能を活用したコミュニケーション」……など、これまでのコーセーには馴染みの薄かったビジネスアイデアやキーワードが頻出した。審査員の一人でもあるWiLの伊佐山氏からは、各プランについて鋭い質問が入り、さらに、コーセーの役員陣からも事業のリアルな課題と照らし合わせた質問がなされた。

▲事業プランに対しての質問をするコーセー役員陣

6チームによるプレゼンテーション終了後、WiLの伊佐山氏は「Linkを通じて自らプログラムに参加したコーセー社員のパッションが強かった。非常に意欲的な社員とチームを組めるというのはこのプログラムの特色になっている」と感想を述べた。

そして最後に代表取締役社長・小林一俊代表氏(写真下)が審査会を総括。「80件以上の中から選ばれた6チームのアイデアを興味深く聞き、社長である私が抱える悩みや課題と重なることも多いと感じた。今後、壮大で次世代に向けた新たな価値創造へ発展していくことを期待している」とコメントした。

1月末にDemoDay開催。コーセーを進化させる事業は生まれるか

審査会を通過したチームは、1月末に開催されるDemoDayに向けて、協業モデルの具体化作業に入っていく。DemoDayでは最終的な採択案が決定し、事業化に向けた実証実験/PoCなどさらに加速していく予定だ。

このプログラムを通して採択された新しい共創モデルが、コーセーの進化を加速させるキッカケの一つになるかもしれない。審査会の結果、そしてDemoDayの模様、実証実験などにも引き続き、注目していきたい。

(構成・取材・文:眞田幸剛、撮影:古林洋平)

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