デライト・ベンチャーズ、創業期〜シード期特化の50億円規模のファンドを組成
独立系ベンチャーキャピタルのデライト・ベンチャーズは、株式会社ディー・エヌ・エーを単独リミテッド・パートナー(LP)とする50億円規模の「デライト・ベンチャーズ・ビルダー3号(以下「DVB3」)ファンド」を設立した。
本ファンドは、創業期〜シード期の起業家を対象にAIを基軸とした「産業構造の変革(Vertical Shift)」、「PEST起因の社会変容の捕捉(Momentum Shift)」、「日本から世界を目指す起業家の米国越境起業(US Cross-border)」の3領域を重点投資テーマとし、起業家ニーズにあわせて共同創業投資または純投資で支援する。
DVB3ファンド概要
■名称:デライト・ベンチャーズ・ビルダー3号投資事業有限責任組合
■無限責任組合員(GP):株式会社デライト・ビルダー
■有限責任組合員(LP):株式会社ディー・エヌ・エー
■マネージングパートナー:南場智子 / 坂東龍 / 川崎修平
■事業内容:
・創業期〜シード期のスタートアップへの投資
・起業支援インキュベーションプログラムの運営
■運用期間:2025年11月〜2035年9月(最大3年間の延長可)
■規模:50億円
■投資対象(初回):創業期〜シード期
■予定初回投資金額:約1,000万円〜5,000万円(案件により最大1億円まで対応)
■参加区分:原則リード投資(フォロー投資も可)
■重点投資領域:
・Vertical Shift(特定産業の業務プロセスの構造変革)
・Momentum Shift(PEST起因の社会変容の捕捉)
・US Cross-border (日本発の米国AI起業の創出)
■起業支援インキュベーションプログラム:
・V-ShIP(Vertical Shift Incubation Program)
・M-ShIP(Momentum Shift Incubation Program)
・DelightX
■ファンド独自価値:
・ヒットサービスの立ち上げ経験、実績を持つ支援チーム
・DeNAのAI知見、顧客基盤などの事業アセットや人材の活用
・米国トップティア投資家とのネットワーク
※現時点での計画であり、今後変更の可能性がある。
DVB3ファンド組成背景と特徴
2019年の設立より、デライト・ベンチャーズはスタートアップへの投資資金の提供に加え、起業家とともにゼロイチフェーズからスタートアップを立ち上げ、急成長させる支援を行ってきた。その結果、デライト・ベンチャーズ・ビルダーファンドの累計投資数は国内外合わせて30社以上となった。これまでデライト・ベンチャーズ・ビルダーファンドでは、共同創業者として起業家とともにゼロイチのプロダクトづくりから事業・経営基盤構築までを伴走する「共同創業投資」を独自モデルとして確立し、課題解決型事業を中心に起業家との新規事業創出を推進してきた。
また、既に事業基盤を構築済みのシード期スタートアップに対しても、限定的な伴走支援ニーズに応えるなど、成長フェーズに応じた投資を実施してきた。さらに、2025年には新たな取り組みとして日本から世界を目指す起業家を対象に、米国市場でのAIスタートアップ創業を支援・投資するプログラム「DelightX」を開始し、投資・支援の対象領域の拡大を進めてきた。
デライト・ベンチャーズ・ビルダーファンドは、事業立ち上げに特化した専門知と実績を備えたチームに特徴がある。起業家とともにゼロイチのプロダクト開発から事業化までを実装レベルで支援し、起業意欲と特定領域の課題に向き合う専門性・情熱を備えた社会人起業家のスタートアップ創業を数多く支援してきた。
また、DeNAが長年培ってきたAI技術、サービス開発、データ基盤などの事業アセットや、人材を投資先が活用できる環境を整えたことで、プロダクト開発・事業化の初期段階から強力なネットワークを活用できる体制を構築。さらに、米国トップティアの投資家ネットワークを活かし、グローバル水準での資金調達や成長戦略にアクセスできる点も特徴となる。
DVB3ファンドでは今後、AIによるゲームチェンジがあらゆる産業・社会構造を変革していく中で、特定産業の実務知見や社会変化の兆しを捉える洞察力を持つ起業家や、米国を起点にグローバル事業への強い意欲を持つ起業家と、ベンチャービルダーファンドチームの事業立ち上げの専門知と実装支援、DeNAの保有する事業アセットを掛け合わせ、三位一体で次世代スタートアップの創出を加速していく。
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(TOMORUBA編集部)