
大規模災害時の物流と人材確保に新たな連携——AZ-COM丸和ホールディングスとタイミーが協定締結
2025年3月5日、AZ-COM丸和ホールディングス株式会社(以下、AZ-COM丸和)と株式会社タイミーは「大規模災害時における相互協力協定」を締結した。両社は、災害時の物流支援と人材確保を目的に、平時からの研修やネットワークの構築に取り組む。
協定締結の背景
2011年の東日本大震災、2024年の能登半島地震など、大規模災害の発生が相次ぐ中、今後も首都直下型地震や南海トラフ地震などの発生が予測されている。災害時には、物資の輸送・仕分けなどの支援業務が不可欠だが、迅速な人材確保が課題となっている。
AZ-COM丸和のグループ会社である丸和運輸機関は、各自治体と協定を締結し、災害時の支援物資輸送を担っている。しかし、現場での作業を担う人材をどのように確保するかが長年の課題だった。こうした背景のもと、タイミーとの協力関係が生まれた。
2024年10月には、さいたま市の協力のもと、「大規模災害時の物流等に関する研修会」を開催。タイミーワーカーに対し、物流支援の基礎を座学と実技で学ぶ機会を提供した。この研修を通じて、即戦力となる人材の育成が始まり、今回の協定締結へとつながった。
協定の主な取り組み
本協定では、以下の3つの取り組みを通じて、災害時の物流支援と人材確保の強化を図る。

①研修会の実施
災害発生時に備え、タイミーのワーカー向けに「大規模災害時の物流等に関する研修会」を実施。AZ-COM丸和の主催のもと、平時から支援業務の知識と実務を学ぶ機会を提供する。
②タイミーを活用した人材確保
災害発生時、AZ-COM丸和はタイミーを活用し、研修受講者向けに求人を公開。タイミーの「1日単位」「履歴書・面接なし」という特性を活かし、突発的な雇用ニーズに迅速に対応する。さらに、研修を受けていないワーカーでも対応可能な業務については、タイミーがアプリ内で積極的に周知する。
③共同研究プロジェクト
研修の効果的な実施方法、受講者情報の管理、マッチング方法、ワーカーが担う業務内容の最適化について共同研究を実施し、全国的な取り組みの拡大を目指す。
各社代表のコメント
AZ-COM丸和ホールディングス株式会社 代表取締役社長 和佐見 勝氏
「今回の協定締結により、災害発生前から研修を通じた物流人材の育成と人材ネットワークの構築が可能になります。迅速かつ円滑な支援体制を整え、全国の被災地へ物資を届けられるよう、引き続きタイミー様と連携を強化してまいります。」
株式会社タイミー 代表取締役 小川 嶺氏
「タイミーには、単発で働きたい1,000万人以上のワーカーが登録しており、物流経験者も多く含まれています。災害発生時にタイミーのプラットフォームを活用し、支援現場に必要な人材を迅速にマッチングすることで、復旧・復興に貢献してまいります。」
AZ-COM丸和とタイミーの協定締結は、災害時の物流支援と人材確保の課題を解決する新たな取り組みだ。過去の災害の教訓を踏まえ、平時からの準備を強化することで、いざという時に迅速な支援が可能となる。今後、両社の連携がどのように広がり、社会に貢献していくのか、引き続き注目していきたい。
関連リンク:AZ-COM丸和ホールディングスとタイミー 大規模災害時における相互協力協定を締結|ニュース|株式会社タイミー(Timee,Inc.)
(TOMORUBA編集部)