
日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」を展開するClearが24.4億円の資金調達を実施
日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」を展開する株式会社Clearが、新たな資金調達を実施し、累計調達額が24.4億円に達した。リード投資家としてHIRAC FUNDを迎え、既存投資家のSMBCベンチャーキャピタルからの追加投資も受けた。今回の資金調達の目的は、SAKE HUNDREDのさらなる海外展開の強化である。
世界市場へ進出するSAKE HUNDRED
SAKE HUNDREDは、単なる日本酒ブランドではなく、世界的なラグジュアリーブランドを目指している。そのため、日本酒の海外市場開拓に向けた積極的な投資を行っている。
今回の資金調達により、以下の3つの領域を重点的に強化する。
グローバル人材およびCxOの採用強化
各国でのリアルプロモーション(ペアリングイベント等)の活用
海外でのPR活動(メディアアプローチの強化)
SAKE HUNDREDはすでに2020年から香港・シンガポールへの輸出を開始し、2024年には台湾、タイ、メキシコなど新規市場への進出を果たした。2025年以降はさらなる拡大を目指し、代表・生駒龍史氏が自ら各国でのイベントに登壇するなど、グローバル戦略に積極的に取り組んでいる。
同社は、日本酒の海外売上比率を数年以内に70%以上に引き上げることを視野に入れ、世界市場におけるブランド価値を確立しようとしている。
ラグジュアリーブランドとしての進化
SAKE HUNDREDは、日本酒を単なる酒類ではなく、ライフスタイルの一部として提案している。2024年には第77回カンヌ国際映画祭のパーティー「JAPAN NIGHT」に協賛するなど、映画・音楽・アートとのコラボレーションを積極的に展開。シカゴの高級プライベートクラブでのクラシックコンサートや、ハリウッドの映画祭での提供など、ブランドの世界的な認知向上にも注力している。
また、Clearの社外取締役には、エルメスジャポン元代表の齋藤峰明氏が就任。ラグジュアリーブランドの知見を活かし、SAKE HUNDREDのさらなる成長を支援している。
投資家の期待と今後の展望
今回のリード投資家であるHIRAC FUNDの金坂直哉氏は、「SAKE HUNDREDは日本酒の新たな市場を創造しており、その成長を全力で支援したい」とコメント。Clearの成長を後押しするために、同ファンドのリソースとネットワークを最大限活用する意向を示した。
Clearは今後も、日本酒の文化と歴史を世界に広めるとともに、産業全体の発展に貢献することを目指し、新たな市場へ挑戦し続ける。日本酒の未来を切り拓くSAKE HUNDREDの動向に、今後も注目したい。
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(TOMORUBA編集部)