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心臓再生医療の「メトセラ」 | シリーズCで18.7億円の資金調達、心不全に対する新たな治療手段の創出へ

心臓再生医療の「メトセラ」 | シリーズCで18.7億円の資金調達、心不全に対する新たな治療手段の創出へ

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株式会社メトセラは、CYBERDYNE株式会社および同社子会社が運営するCEJファンド(サイバニクス・エクセレンス・ジャパン1号投資事業有限責任組合)をリード投資家とするシリーズCラウンドについて、同社グループに加え、日本ライフライン株式会社、Sony Innovation Fund、および株式会社レアゾン・ホールディングスを引受先として、14.2億円を調達した。これにより、シリーズCラウンドの資金調達総額は18.7億円、創業以来の累計調達額(助成金を含む)は46億円となる。本資金調達によりメトセラは、自家再生医療等製品のグローバル・エコシステム構築に向け、事業投資を拡大していく考え。

本資金調達の背景

メトセラは、2022年4月の株式会社日本再生医療の買収を通じて、小児から大人まで幅広い心疾患に対し、患者本人の細胞を用いる「自家再生医療等製品」の開発を手掛けている。コロナ禍において、免疫抑制剤を用いない低侵襲治療というコンセプトで開発される同社の自家再生医療等製品に対する注目はさらに高まっており、上市に向けて同社製品の治験も進捗している。

こうした状況を踏まえ、自家再生医療等製品の商業化に向けて製品製造体制の構築を進めるとともに、研究段階にある自社創薬シーズについてパイプライン化に向けた研究開発をさらに加速することを目的として、本資金調達を実施したという。

主な資金使途

■製品製造体制の整備を通じた商業化の準備

今後のMTC001および小児先天性心疾患に対する自家再生医療等製品JRM-001の企業治験開始・商業化にむけて、外部パートナーとも連携し、製品製造体制を強化していく。あわせて、海外での治験開始に向けた薬事対応も開始する計画だ。また、製造コストの大幅な低減に向けて、自家再生医療等製品の全く新しい製造方法の開発にも取り組む。

■人材獲得による新規パイプライン開発体制の強化

自社創薬シーズの研究開発、製造プロセスの開発、臨床開発体制の各領域において、新たな人材の獲得による研究開発の加速を目指す。また、基礎研究領域における医療機関・アカデミアとの共同研究や連携も強化する。

■サイバニクスA棟への入居を通じた研究開発体制の強化

今回の調達資金を活用し、CYBERDYNE株式会社が川崎市殿町キングスカイフロントに整備する「サイバニクス医療イノベーションベースA棟」に新たな研究開発拠点を整備することを計画している。最新の研究設備を導入し、細胞加工施設も整備することで、自社創薬シーズの研究開発と、製造プロセス開発の体制を大幅に拡充することが可能となる。

リード投資家・メトセラ代表取締役のコメント

■CYBERDYNE株式会社 代表取締役社長 山海嘉之氏

『心疾患は世界で最大の死因となっており患者数も増加傾向にあります。当社の心疾患の予防・早期発見・管理のためのバイタルセンシング技術と、メトセラ社の心臓線維芽細胞を用いた再生医療による心不全治療技術によって、心疾患に対する新領域の事業開拓が始まります。羽田空港に面するキングスカイフロントに建設された当社のサイバニクス医療イノベーションベースに集結する医療・バイオ系ベンチャーとの連携も楽しみです。誰もが高い健康度を維持しながら社会参画を実現する「健康未来社会」の実現に向けて共に歩んで参りたいと思います。』

■株式会社メトセラ代表取締役 Co-founder, Co-CEO 野上 健一氏

『このたび新たにCYBERDYNE株式会社および株式会社レアゾン・ホールディングスを株主に迎え、既存投資家である日本ライフライン株式会社およびSony Innovation Fundから追加投資を受けることで、当社の財務基盤はかつてなく堅固なものとなりました。CYBERDYNE株式会社の構築するイノベーション・エコシステムを活用することで、かつて無く充実した体制で研究開発を進めることが可能となります。早期の承認申請・グローバル展開にむけ、当社の事業を推進してまいります。』

株式会社メトセラについて

メトセラは、既存治療による効果が不十分な慢性疾患に対して、線維芽細胞および幹細胞を用いた新たな治療法を提供することを目指す臨床開発ステージのスタートアップ。2016年の設立以来、心臓線維芽細胞(VCAM1陽性心臓線維芽細胞)をはじめとする自社創薬シーズの研究開発に取り組んでいる。また、本年4月には、小児先天性心疾患に対する自家細胞を用いた再生医療等製品JRM-001を開発する株式会社日本再生医療を子会社化している。

JRM-001は、機能性単心室症の患者を対象とした第3相企業治験を実施中。また、心臓線維芽細胞は、同じく自家細胞に投与用の専用カテーテルを組み合わせたコンビネーション製品MTC001について、現在、筑波大学附属病院において、慢性虚血性心不全患者に対する第I相医師主導治験を実施中だ。

※関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部) 

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  • 小和田陽一

    小和田陽一

    • 株式会社Destino
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  • 小林直広

    小林直広

    • フリーランス
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