オリジナルパッケージの「shizai」 | シリーズAで5億円を調達、サービス開始1年で法人利用顧客300社、昨対比で売上高5倍
オリジナルパッケージ制作から倉庫選定・調達オペレーション支援まで、EC/D2C事業者のバックエンド全般を一気通貫でサポートするプロダクト「shizai」を運営する株式会社shizaiは、2022年6月6日までに、既存株主であるグローバル・ブレイン、ANRIを引受先とする第三者割当増資により総額5億円のシリーズA資金調達を実施。前回ラウンドからの累計調達額は総額6.2億円となった。今回の資金調達にあわせて、レガシー産業のDXとサステナブル社会実現の両輪を目指すVisionを策定したという。
資金調達の背景
shizaiは、国内5兆円規模の包装資材・加工容器市場に1年前に参入。全国数百の一次製造メーカー・印刷会社の強力な支援のもと、ノンプロモーションながら1年間で300社以上の法人顧客と取引を開始し、強い手応えを感じているという。
この需要に早期に応じるべく体制強化をはかる目的で、既存株主であるグローバルブレイン・ANRIより新たに5億円の資金調達を実施。この度の資金調達で累計調達額は6.2億円となり、今後採用の加速・マーケティング投資拡大・ソフトウェア開発投資の加速・サステナブル資材ネットワークの拡張などを進めていく方針だ。
VIsionの策定
今回の資金調達とあわせて、同社は目指すべきVisionを策定したという。「xxx産業のDX化」と標榜するスタートアップが数多く存在する昨今、同社はそれに加えて事業を通じたサステナブル社会実現への実質的な一手を担える企業でありたいとの考えだ。スタートアップとしての急成長(経済性)とサステナブル社会へのアプローチ(社会性)の二兎を追う組織として邁進していくという。
shizaiの事業内容・特徴
shizaiは、EC/D2C・その他小売業者からオリジナルパッケージ(包装資材・加工容器)の発注を受け、デザイン、設計、製造、納品までを「低コスト・高品質」を実現しながら一貫で請け負っている。重厚長大な産業がゆえ中間業者が数多存在するマーケットにて、全国500以上の一次製造ネットワークを最適化させることで、平均20%のコストダウンを実現している。
ローンチ以後1年間で300社以上の法人顧客と取引を行い、昨対比で売上高は5倍に成長。急成長中のD2C企業をはじめ、日本を代表するエンタープライズ企業とも取引実績があるという。
サスティナブルパッケージへの注力
Appleは、「2025年までにApple製品のすべてのパッケージからプラスチックを完全に排除する」というビジョンのもと、iPhone13から外箱のラッピング(プラスチック包装)を廃止し開封する際のシールも紙製に変えている。shizaiは包装資材・加工容器周辺の国内5兆円産業を「テクノロジーによるDXを前提としながら、サステナブル社会実現に対して実質的なインパクトを与えうる市場」と考えているそうだ。同社は単なる市場構造の変革/効率性の追求のみならず、地球社会への確かな貢献をこの産業から創っていくことを目指している。
(現在もshizaiはサステナブルパッケージソリューションを提供)
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