日本酒メーカーの「WAKAZE」、フランスのスタートアップキャンパス「STATION F」の起業家プログラムに選出
日本酒メーカー株式会社WAKAZE(ワカゼ)のフランス子会社である有限会社WAKAZE FRANCE(ワカゼフランス)は、パリにある世界最大規模のスタートアップキャンパス「STATION F(ステーション・エフ)」の起業家プログラム「Founders Program」に日本人起業家で初めて選出されたことを発表した。
同社は、「STATION F」の起業家向けメインプログラム「Founders Program」への参加を契機に、パリ現地の起業家や投資家とコミュニケーションを築くことで事業推進体制を強化する。2021年10月に発表された、株式会社WAKAZEの「J-Startup」への選出とあわせ、日仏両方のスタートアップ基盤を強化し、SAKEカルチャーのさらなる世界浸透を目指すという。
代表取締役 稲川琢磨氏のコメント
『フランスに進出して以来の1つの夢であった「STATION F」のアクセラレーターのメインプログラム「Founders Program」に、日本人創業者として初めてWAKAZEが選ばれたことをうれしく思います。今回応募での7%という狭き門を突破した数多くのフランスないしは全世界から集まるスタートアップと共に切磋琢磨し、デジタルなアプローチで世の中を変えていくことにワクワクしています。
1月11日に行われたオンボーディングでも、同期となる様々な領域のスタートアップの創業者とビジネスを語る機会に恵まれ、更にこれからWAKAZEのヨーロッパでのデジタル中心なブランド展開を加速できると確信しています。
「STATION F」には様々なギルド(事業領域別のグループ)が存在し、WAKAZEはE-Commerceギルドに所属し、フランスの有望なD2Cブランドとも早速交流が始まりました。また、Consumer Goods ClubというD2Cブランドのクラブでは様々なスタートアップから学べる機会があります。
「スタートアップの90%の事は、周りのスタートアップから学んで解決できる」というプログラムの標語にある通り、フランスないしはヨーロッパのスタートアップの中心地で多くを学び、更なるブランドとしての価値向上に活かしていきます。』
▲創業者であり代表取締役の稲川琢磨氏
「STATION F」とは
「STATION F」は、「次の世代に力を与えること」を使命として、フランス・パリ13区のHalle Freyssinet駅跡地に2017年に開設した世界最大のスタートアップ・キャンパスだ。51,000平方メートルのキャンパスでは、1,000を超えるスタートアップと100を超えるVCがひとつ屋根の下でスタートアップエコシステムを形成している。「STATION F」には、3,000以上のスタートアップ・デスクがあるスタートアップ・ゾーン、イベントスペース、投資家、技術系企業、公共機関のためのオフィスが多数ある。
初年度の2017年には、アクセラレータープログラムへ11,271チームからの応募があったそうだが、選考で選ばれたのはそのうち1,034チームのみだった。また「STATION F」は、「同じ考え方の人が同じアイデアを出しても、生態系は成り立たず、イノベーションは終わりを告げるもの」と考え、設立当初から「多様性」を追求している。参加企業の1/3以上は海外からで、参加者の1/3は女性だという。
2017年のキャンパス開設以来、「STATION F」のスタートアップは毎年平均450億円を調達している。「STATION F」では、所属しているプログラムに関わらず、膨大な量の知識と資源を受けることができるという。
「WAKAZE」とは
株式会社WAKAZEは、2016年創業のスタートアップ企業だ。「日本酒を世界酒に」の実現を目指し、山形県鶴岡市で創業した。この言葉には「世界中でSAKEが造られ、飲まれる世界」を目指すという想いがこめられている。2018年7月には東京都・三軒茶屋に「三軒茶屋醸造所」を創立。2019年には、フランス現地子会社を立ち上げ、11月にはパリ近郊に醸造所「KURA GRAND PARIS」を創立した。日仏を拠点に、多様性あふれるSAKEを造り続けている。
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