野村不動産ホールディングス|CVCを通じベンチャー企業3社への出資を決定、企業間共創と新事業創発を加速
野村不動産ホールディングス株式会社(野村不動産HD)は、グループの成長加速に向けた新事業・サービス創発の促進、および革新的な先進技術やサービスを強みとするベンチャー企業との協業を目的として、2018年に設立したコーポレートベンチャーキャピタルファンド「NREGイノベーション1号投資事業有限責任組合(同CVC)」を通し、新たにベンチャー企業3社への出資・業務提携を決定したと発表した。
なお、新たな出資先は、株式会社Hacobu、株式会社ピーステックラボ、株式会社Photosynthの3社。これにより同CVCを通じた出資企業は、合計6社となる。今後も、社会環境や顧客志向の変化等、時代の変化を先読みし、イノベーションにつなげる取り組みとしてベンチャー企業等への出資、ならびに協業を積極的に推進していく考えだという。
出資先企業 および野村不動産グループとのシナジーについて
■株式会社Hacobu(ハコブ)
Hacobuは、企業間物流の最適化を目指し、物流向けクラウドサービス「MOVO」を展開しているテクノロジー企業だ。野村不動産HDは、データを活用して業界や会社の枠を超えた物流の改善に取り組むHacobuの考えに賛同し、共に社会課題の解決に取り組むべく、出資および業務提携を決定したという。
Hacobuのサービスや業務提携によるオープンイノベーションの取り組みを、野村不動産グループが展開する物流施設「Landportシリーズ」に導入することで、物流ビッグデータの蓄積や活用の普及を図る。また、このような共創の取り組みを通して、物流業界が抱える課題解決に貢献していく。
■株式会社ピーステックラボ
ピーステックラボは、貸し借りのシェアリングプラットフォーム「Alice.style(アリススタイル)」の運営を行い、「SDGsベンチャーアワード」、「東京ベンチャー企業選手権」等で受賞歴を持つ注目企業だ。提供する「アリススタイル」は、最新の美容・生活家電や普段使わない旅行・アウトドアグッズ等を手軽にレンタルできるサービスで、豊富なラインナップに強みを持っている。
野村不動産HDは、この「BtoC、CtoC」プラットフォームが、今後より大きなエコシステムとなることを期待しており、同グループの顧客サービスの充実に向けて、新たなサービス開発の協業を進めていくという。
■株式会社 Photosynth (フォトシンス)
Photosynthは、世界初の後付型スマートロックシステムを開発し、同社の主要サービスである法人向け「Akerun入退室管理システム」は5,000社以上の導入実績を誇る。
野村不動産HDは、主要都市から郊外まで50拠点以上で展開するサテライト型シェアオフィス「H¹T」において、ユーザー認証と空間管理インフラとして、同社のアクセス認証基盤「Akerun Access Intelligence」を採用するなど、従来からフォトシンスと協業してきた。
今回の資本業務提携を通じて、野村不動産グループが保有するオフィスブランド「H¹T」や「H¹O」における更なる協業の拡大を行うとともに、同社が展開するその他のオフィスブランドや住宅等でのスマートロックを軸としたDX検討を通して、不動産価値のさらなる向上を目指す。
「NREGイノベーション1号投資事業有限責任組合」について
野村不動産グループの成長加速に向けた新事業・サービス創発の促進、および革新的な先進技術やサービスを強みとするベンチャー企業との協業を目的として設立したコーポレートベンチャーキャピタルファンドで、今回の3件の出資を合わせて合計6社に出資を行っている。
<概要>
・ファンド名:NREGイノベーション1号投資事業有限責任組合
・運営者:NNコーポレートキャピタル株式会社
・設立:2018年5月
・ファンド規模:30億円
・運用期間:10年間
<注力領域>
事業課題の解決、成長分野を中心とした協業支援を注力領域とする。具体的には、XaaSサービス、不動産周辺ビジネスの共通基盤を提供するプラットフォームビジネス、ハードウェアを組み合わせた既存建物の機能向上・効率化テクノロジー、SDGs領域等を中心に協議を進めており、野村不動産グループとの事業シナジーや将来性等を考慮の上、出資先を決定している。
<これまでの出資先企業>
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