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秘密計算エンジン「QuickMPC®︎」を提供するAcompany(アカンパニー)がプレシリーズAで総額2億円の資金調達を実施

秘密計算エンジン「QuickMPC®︎」を提供するAcompany(アカンパニー)がプレシリーズAで総額2億円の資金調達を実施

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株式会社Acompanyは、ANRI、Beyond Next Venturesの2社をリードインベスターとして、DG Daiwa Ventures、epiST VenturesからプレシリーズAラウンドで総額2億円の資金調達を実施した。調達した資金は、プロダクト開発、秘密計算アルゴリズムの研究開発及び採用・組織体制の強化への投資を予定している。

引受先一覧

・ANRI株式会社「ANRI 4号投資事業有限責任組合」

・Beyond Next Ventures株式会社「名古屋大学・東海地区大学広域ベンチャー2号投資事業組合」

・株式会社DG Daiwa Ventures 「DG Lab Fund II E.L.P. Cayman」

・epiST Ventures「epiST Ventures 1号投資事業有限責任組合」

資金調達の背景・目的

秘密計算は、既存の暗号ソリューションとは違い、データの解析も暗号化したまま可能であるという特徴を備えている。データのプライバシー保護とデータ流通の両立に期待の大きい秘密計算技術だが、研究開発段階に留まっているケースが多いのが現状。

Acompanyは、2020年10月に秘密計算エンジン「QuickMP®︎」をリリース以降、国内有数の秘密計算テクノロジー企業として、デジタルマーケテイング、医療などのデータ活用時のプライバシー保護が重要である領域へ秘密計算の実用化を推進してきた。

これらの取り組みを通じて期待されるニーズに応えるべく、秘密計算エンジン「QuickMPC」の機能強化及び秘密計算アルゴリズムの拡充を目的として、今回の資金調達を実施した。


▲秘密計算エンジン「QuickMPC®︎」

秘密計算とは

秘密計算は従来の暗号手法が抱えていた欠点を克服した次世代の暗号(秘匿)技術。

従来の暗号化手法が抱えていた課題として、データの活用時にローデータ(生データ、非暗号化データ)に戻さなければならない事情があった。

秘密計算を使うことによって、従来の手法では守ることのできていなかった、データの活用時(分析や機械学習モデルの作成といったシーン)にまで、暗号化(秘匿)したまま安全にデータを扱うことが可能となるという。

 

▲秘密計算の特徴

「秘密計算コンソーシアム」メンバー募集の開始

Acompanyは、秘密計算を中心とした、プライバシーテックに関連した情報発信およびイベント開催を行うコミュニティ、「秘密計算コンソーシアム」を立ち上げ、同コミュニティメンバーの募集を開始する。

同コミュニティでは、個人情報保護法の改正を始めとしたデータ活用とプライバシー保護が相反している現状に対応すべく、法令遵守したデータ活用やプライバシー保護テクノロジーの勉強会や情報発信を行っていくという。

各社コメント

■ANRI ジェネラル・パートナー 鮫島 昌弘氏

機械学習等の技術革新により益々データの利活用が進んでいく状況下、データのプライバシー保護と利活用のトレードオフが問題となり、まさに”アカン”ことになっています。Acompany社はこのボトルネックを秘密計算技術により解決するという大きな使命を担っていると考えます。 日本の製造業のメッカ名古屋からこのような素晴らしいスタートアップが日本、ひいては世界で活躍することを期待してます!

■Beyond Next Ventures CEO 伊藤 毅氏

この度Beyond Next Venturesは、データセキュリティソリューションを提供するAcompany社に出資致しました。同社の秘密計算技術によって、顧客の個人情報や外部に公開できない機密情報等を、安全に秘匿化したまま、高精度な機械学習や統計分析を手軽に高速で行うことが可能になります。様々な種類の大量のデータを秘匿化したまま統合解析したいという企業ニーズは今後も高まり、同社製品の更なる普及が期待できます。 高橋社長はじめ同社メンバーは、若く意欲的で、極めて高度な専門性を有し、社会に新たな価値を生み出すことに、揺るぎない情熱と信念を持っています。これからAcompany社と共に、その事業拡大と成長に貢献したいと思っています。

 

■Beyond Next Ventures MANAGER 金丸 将宏氏

Acompany社のチームにはじめてお会いしたときは、現在の事業プランとは異なるものでした。その時は残念ながら出資をさせていただくことはできなかったのですが、そこから数ヶ月で一気に現在の事業プランまでブラッシュアップし、すごい成長力のあるチームと感じ、出資をさせて頂くことになりました。 秘密計算ソリューションはビッグデータ時代のボトルネックを解決する大きな事業に育つと信じています!

■DG Daiwa Ventures プリンシパル 渡辺 大和氏

データ連携のための大掛かりなジョイントベンチャーの設立や人の出向、常駐等をすることなく、プライバシー保護を担保しながら、法人間のデータ連携を手軽に可能とする秘密計算技術に大きなポテンシャルを感じており、秘密計算領域のリーディングカンパニーであるAcompanyの仲間になれることをとても光栄に思います。 弊ファンド(DGDV)と連携する㈱デジタルガレージの研究開発組織「DG Lab」は、秘密計算研究会の設立メンバーでもあり、引き続きDGDVは、秘密計算の世界的普及のために邁進してまいります。今後は、同じ未来を信じるAcompanyとタッグを組んで、秘密計算の様々なユースケース発掘に一緒にチャレンジしてまいります。

■epiST Ventures 代表取締役 上村 崇氏

昨年3月のシードラウンドにてリードインベスターとして投資させていただいてから、チームの皆様と共に日々議論し、伴走させていただく中で、Acompanyは経済産業省や内閣府をはじめ多数のアクセラレーションプログラムに採択された他、大手アドテクノロジー企業等との実証実験も成功させ、確実に成長を遂げられました。

秘密計算技術がデータ活用社会のキーテクノロジーとして必要不可欠となり、Acompanyがその技術を誰でも簡単に活用できるようなデファクトのソリューションを確立することを期待して、epiST Venturesは今回ラウンドでもフォローオンで出資を行い、引き続きAcompanyの成長に貢献してまいります。

■Acompany 代表取締役社長 CEO 高橋亮祐氏

Acompanyが挑戦する秘密計算のマーケットは、世界的に大きな課題であるデジタル化時代が抱えるプライバシーの問題を解決できる非常に有力なマーケットです。

名古屋大学在学時代に、ブロックチェーン技術に魅了されたことがきっかけで、デジタル×プライバシーの問題に向き合い、秘密計算という技術に出会い、これから10年をかけてチャレンジするに値する技術だと確信しました。そしてこの度、僕たちの挑戦に非常に心強い仲間が増えたことを大変嬉しく思います。

これからのAcompanyにぜひご期待ください!

※関連リンク:プレスリリース

TOMORUBA編集部

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