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日本通運×NTTドコモ | 点呼精度向上に向けた「点呼・運行前点検システム」の開発を開始

日本通運×NTTドコモ | 点呼精度向上に向けた「点呼・運行前点検システム」の開発を開始

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日本通運株式会社と株式会社NTTドコモは、日々の点呼業務の省力化および高精度な点呼・点検が実施可能な「点呼・運行前点検システム」(以下、同システム)の開発について、2021年3月22日(月)に合意し、4月1日(木)から開発を開始する。

▲上写真:「点呼・運行前点検システム」の概要イメージ図

昨今、貨物自動車運送事業輸送安全規則に定められた運行管理者の業務は、ドライバーの労務管理から、運行スケジュール管理、教育など多岐に渡り、非常に多くの時間・労力を費やしている。

また、車両数が多く、複数の運行管理者の選任が義務付けられている営業所では、個々のドライバーの既往症や健康管理の状況、前日の運行状態、健康状態などの情報の引継ぎが行いにくいなど、点呼精度の観点から多くの課題があるという。

日本通運が、2013年から営業用車両の運行管理などに使用している「オペレーション支援システム」の通信回線やスマートフォンの提供をドコモが担当してきたことを踏まえ、このような運輸業界の課題解決に向け、両社は、国土交通省「交通運輸技術開発推進制度」2018年度採択業務である「機械化技術の採用による点呼の精度向上の研究(3か年)」について、2018年6月から2021年3月まで共同研究(以下、同研究)を行ってきた。

同研究では、貨物運送事業者の運行管理者による運行前・運行後のドライバーに対する実施が義務付けられている点呼について、スマートフォンとクラウドサーバを使用した「点呼システム」により、運転免許証や車検証の有効期限の確認、アルコールチェック、健康状態などをデータ化し活用することで、日々の点呼精度の向上と効率化を図り、日本通運の2つの事業所(東京、鹿児島)での実証実験を通じて、その有効性を確認した。

また、運行前点呼において確認が必要となる運行車両の日常点検に関し、スマートフォンを活用して点検結果をデジタル化する「運行前点検システム」のトライアルを通じて、上記「点呼システム」と連携させることで、一連の点検・点呼業務の精度を高め、効率化する実証を行った。

同システムは、これまでの共同研究をさらに発展させたもので、宿泊を伴う運送業務における遠隔点呼や2泊以上の業務時に行う中間点呼への対応、プッシュ通知を利用したワークフロー化などにより、営業所で行っている対面での通常点呼を含め、技術的には全ての点呼を非対面で行うことが可能なシステムの実現をめざすという。

同システムの開発を通じて、日本通運は、グループ各社や協力会社における点呼・点検の高度化を実現するという。また、ドコモは、同システムの開発完了後、多くの貨物運送事業者が同システムを活用できるよう、2022年度以降の商用化をめざし、物流業務の改善・発展に寄与していくという。

「点呼・運行前点検システム」の概要

1. 開発の概要

近距離や宿泊をともなう長距離の運行、牽引車など複数の乗務パターンや車種を管理する日本通運の現場において、実際の業務における実証を通じ、管理者やドライバーの意見を反映した点検システムと運行前点検システムの開発をドコモが行う。

2. 開発期間

2021年4月1日(木曜)~2021年9月30日(木曜)

3. 開発システム

(1)「点呼システム」

■開発の目的

多くの現場にてアナログで行われている運行管理、健康管理、アルコールチェック等の諸データをスマートフォン、クラウドサーバ等を活用し、データを連携、デジタル化することで、運行管理業務(点呼業務)の精度向上と、省力化・効率化を実現する。

■概要

・運転免許証の有効期限や免許区分等の確認(スマートフォンのアプリケーションによる免許証IC読み取り)

・車検証の有効期限、車両区分等の確認(スマートフォンのアプリケーションによるバーコード読み取り)

・アルコールチェック、血圧、体温、メンタル状況把握(各医療機器、測定器データ連携)

※個人毎の閾値を設定することで、通常から大きく異なる場合の注意喚起を実施

・健康状態、睡眠時間等の把握(スマートフォンのアプリケーションによる本人申告)

・上記を踏まえた点呼の実施、諸帳票の作成、データの活用による運転免許証区分と運行する車両の整合チェック(当該車両の運行が可能な資格を有しているかの照合)

(2)「運行前点検システム」

■開発の目的

現在、点検ハンマー等を使ってドライバーが実施し、実施後帳票に手書きしている運行前点検について、スマートフォンを使用し、車庫での点検実施時に結果をデジタル化し、点呼システムとも連携させることで点検、点呼業務の高度化、効率化を図る。

■概要

・車両マスターなどのデータをもとに対象車両に必要な点検項目をスマートフォンのアプリケーションに表示

・ドライバーは点検結果・対応をスマートフォンに入力、送信(サーバを経由し整備管理者に通知)

・整備管理者は結果を確認し、運行に問題がなければ結果を承認、点呼システムへ送信

・異常時も含めた対応内容を整備管理者が補完し帳票出力、データとして保存・活用

4. 各社の役割

■日本通運

・ドライバー、運行管理者、整備管理者による実際の点呼・点検の業務フローを通じたシステム要件のアドバイス

・モデル店(認可営業所)におけるシステムを使用した実証実験の実施

■ドコモ

・点呼・運行前点検システムのコンサルティングおよびシステム開発

※関連リンク:プレスリリース

TOMORUBA編集部

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