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中部国際空港×RFID技術の普及を目指す「ARTA」 | 除菌情報提供システムの実証実験を開始

中部国際空港×RFID技術の普及を目指す「ARTA」 | 除菌情報提供システムの実証実験を開始

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中部国際空港(セントレア)は、10月14日より「NPO空港に於けるRFID技術普及促進連絡会(以下、ARTA)」とともに、UVC除菌、およびITを活用した旅客に対する除菌情報提供システムの実証実験を行うと発表した。なお本実験は、新型コロナウイルス感染防止を目的に行う。

実証実験を行う背景

セントレアでは、新型コロナウイルスの感染拡大以降、空港内施設などの清掃・除菌をはじめ、飛沫防止シートの設置など感染症対策を徹底してきた。しかし、手荷物受取所では受託手荷物の返却時間が分からず、返却所で3密が発生する可能性があった。

また、手荷物カートや保安検査場レーンのトレイは手作業で消毒対応を行っており、さらなる3密対策の徹底や清掃・消毒作業の効率化が求められている。加えて、利用者には使用するカートなど設備の除菌がされているのかが分からないという課題もあった。

そこで本実験では、空港内で利用されている手荷物搬送用カートや旅行者が預けた手荷物を、専用の装置で紫外線除菌し、その情報を利用者のスマートフォンなどに即時提供する。

ARTAの水野会長は、今回の実験で1,000件ほどの情報収集を目指すとし、「先導実証試験結果を11月末までに取りまとめ、東京オリンピック・パラリンピックにおける空港の安全対策として主要空港での早期実用化に向けて環境を整えていきたい」「本システムは旅客・空港従業員らに対しての"安全・安心"の見える化になる。今後の需要回復においてこれらの情報は必要とされる」と話した。


▲ARTAの水野会長

実証実験の概要

■実証実験の日程

2020年10月14日(水)~11月6日(金)を予定

※期間中、実運用便におけるシステム評価の他、模擬実験によるデータ収集を図る。

■実証実験の内容

(1)「国際線到着手荷物」

航空会社に預けた荷物(受託手荷物)を手荷物受け取り所まで搬送する「搬送ライン(ブレイクダウン・コンベア)」にて、手荷物のUVC除菌処理を実施することにより、新型コロナウイルス感染防止を図る。

同時に受託手荷物の返却時間情報を可視化する。搬送ラインに設置されたIT機器(電子タグ認識アンテナ・バーコード認識カメラ等)から返却情報を収集し、大型ディスプレイや利用者のスマートフォンへ情報提供する。利用者は返却時間が分かるため、常に手荷物受取所付近にいる必要がなくなり、3密回避につながる。

※利用者はアプリのダウンロードなど必要なく、Webブラウザ上で確認できる。


▲航空機から降ろされた手荷物は搬送用ベルト上に設置された専用の装置でUVC除菌される。


▲旅客は手荷物受取所に設置されたモニターで自分の手荷物の返却時間が分かるほか、QRコードを読みとることで自身のスマートフォンなどでも返却時刻が確認できる。

(2)「手荷物カート」

手荷物カート動線上にてUVC除菌装置を設置し、カートに設置された電子タグラベルに表記されているQRコードをカメラ機能でスキャンすることにより、当該カートの除菌情報(日時)が表示される。この機能により、今まで手作業で除菌をしていたカート回収スタッフの業務効率が上がる。また利用者は、除菌情報が分かるため安心してカートを使える。


▲UVC除菌装置に入れられ除菌される手荷物搬送用カート


▲手荷物搬送用カートに取り付けられたQRコードを読み込むとカートの除菌時刻が確認できる。

(3)「保安検査場レーン」

利用者が保安検査場で使用するトレイをUVC除菌する。なお、除菌は空港関係者が利用する関係者レーン近辺で運用試験を実施する。

※関連リンク:プレスリリース

TOMORUBA編集部

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