HIS×Zeals | 無人接客と有人接客をシームレスにつなぐ、新たなデジタル接客空間の提供を開始
株式会社エイチ・アイ・エス(以下、HIS)は、株式会社Zealsの「接客DX(デジタルトランスフォーメーション)」を、旅行予約サイトのスマートフォン版に導入すると発表した。無人チャットボット対応、有人チャット対応、有人ビデオ接客をシームレスにつなげ、遠隔でもきめ細やかに対応できる体制を整備する。
「接客DX」導入の背景
「接客DX」は、LINEなどチャットサービスをEC領域に活用するチャットコマース(対話型コマース)とリアルの接客を融合したサービスだ。従来のチャットコマースは、チャットアプリのインターフェースを通じ、ユーザーの質問にAIが対話しながら、旅行の質問に答えたり、予約につなげたりすることができた。一方で、個々のきめ細やかな相談に対応するには不向きな側面もあった。
今回、HISが導入する「接客DX」は、このチャット機能に有人対応をシームレスに対応させることで、チャットでの会話で得られたデータをもとに、パーソナライズ化したコンテンツを配信し、より深くコミュニケーションを図ることを可能にするものだという。
「接客DX」の仕組み
(1)チャットボットによるヒアリングファーストの接客体験
チャットボットでは、24時間いつでもユーザーが気軽に回答ができるよう、自由入力のコミュニケーションだけでなく、選択肢の回答も活用。これにより自由入力を使用して相談したいニーズ顕在層だけではなく、まだ顕在化してないユーザーの潜在ニーズやインサイトを引き出すことができる。
また、チャットボットとの会話で得られたデータをもとにパーソナライズしたコンテンツを配信することで、継続的にユーザーといつでもコミュニケーションを図り、エンゲージメントを向上させることが可能になる。さらに、チャットボットとの会話をCRMで一元管理・分析することで、後述する他の接客の質をあらかじめ高めておくことも可能だ。
(2)深い悩み解決・不安払拭を担う有人チャット
ユーザー一人ひとりが抱える不安や悩みに対するきめ細かい対応をしていくためには、チャットボットのみの接客だけではなく、より深くパーソナライズされた”人”による接客が重要だ。自身のニーズを理解したユーザーに対し、有人チャットの持つ”人”の力を活かした柔軟な対応で、より深いコミュニケーションを実現しユーザー固有の悩みを解決する。
(3)さらに効率的なコミュニケーションを可能にした、HISの販売員によるビデオ接客
チャットボット、有人チャットでは、先述した「対面で接客をして欲しい」というニーズに応えることができない。対面接客のアドバンテージは、普段店舗で接客をしている旅行案内のプロフェッショナルが、お客様の質問や相談にタイムリーに答えたり、身振り手振りや資料を活用したりすることで、より丁寧な“おもてなし”ができることだ。この仕組みでは、チャットだけではカバーしきれないおもてなしを、コロナ禍で接客機会が減っているHISの店舗接客員が、「ビデオ接客」を通じて行う。
ビデオ接客であることから、待ち時間もなく、店舗へ出向く必要もないため、ユーザーにとって効率がよい。加えて、上記2つのチャット接客と常に情報を連携しているため、より効率的でパーソナライズされたオペレーションが可能になるという。
各社代表者のコメント
■HIS JAPAN 個人旅行営業本部 販売事業部 部長代理 兼
HIS JAPAN 個人旅行営業本部 販売事業部 東日本WEB販売管理グループ グループリーダー 杉田崇氏
「店舗でのあり方と、インターネット予約に関しては、UI/UXの改善に取り組んでいる途中であり、その中で分かりにくいと離脱されるお客様に対して、HISの財産である社員一人ひとりの知識を活かしつつ、未来に向かって、ただ単にデジタルシフトをするのではなく、安心してコミュニケーションの取れる新しい接点を作り上げたいという想いから、今回の取り組みでZeals様にお力添えを頂く事になりました。新しい接客のカタチを共に生み出したいと思っています。」
■株式会社Zeals 代表取締役CEO 清水正大氏
「コロナ時代、店舗にお客様がいらっしゃる機会が減っている中でオンライン接客の新たなカタチが求められています。ジールスはこれまで、通販業界のお客様を中心にチャットボットが接客しながら商品を販売するチャットコマースの体験を作ってきましたが、コロナ以降は他業界のお客様のニーズにもお応えするために接客そのものをDX(デジタルトランスフォーメーション)していく必要性を強く感じてきました。この度HIS様と共に、コロナ時代の新たなオンライン接客のあり方を発明していく、まさに接客DXの挑戦にとてもワクワクしています。」
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