凸版印刷×TIS | 訪日外国人向け飲食店予約サービスの実証を開始
凸版印刷株式会社とTIS株式会社は、横浜市内の飲食店116店舗を対象にした訪日外国人観光客向け予約サービス「旅道グルメガイドin横浜」の実証実験を2020年3月2日~3月27日に実施する。
凸版印刷は「何度も旅したくなる日本」の実現をコンセプトとする「旅道®(たびどう)プロジェクト(※1)」を展開しており、旅先ならではの多言語情報配信や自動音声翻訳が可能な観光ガイドアプリ「旅道®-TABIDO-」(以下 旅道アプリ)を提供している。このたび、旅道アプリの仕組みを活用した地域オリジナルのアプリ・Web開発ができるサービス「旅道®OEM」と、TISが開発した飲食店予約システムを連携させ、訪日外国人観光客向け飲食店予約サービス「旅道グルメガイドin横浜」を開発。横浜市内の飲食店を対象に、実証実験を実施する。
同実証を通じて、観光分野における予約サービスのニーズ把握や、予約における個人情報管理を目的にしたPDS(※2)活用による新たなサービスの開発を目指すという。
実証実験の背景・目的
観光地域づくりにおいて、増加する外国人の訪問に対し、多言語表記などの受け入れ環境整備が課題となっている。また、欧州におけるGDPR(General Data Protection Regulation:EU一般データ保護規則)の施行などに代表されるパーソナルデータ(個人情報)の保護が注目を集める中で、旅行者のパーソナルデータを企業が公正に活用する環境の実現が重要になっている。
このような課題に対し凸版印刷とTISは、訪日外国人観光客の旅行中の飲食店の予約をスムーズに提供すべく、「旅道®OEM」とTISの飲食店予約システムを組み合わせ、Webサイトから簡単に飲食店予約を実現するシステムを開発。訪日外国人観光客の飲食店予約の利便性向上と、予約情報の適切な管理・活用による新たな観光客向けサービスの開発を目指す。
「旅道グルメガイドin横浜」の特長
①日本語・英語の2言語に対応
訪日外国人の飲食店予約の際のコミュニケーション課題を解決するため、日本語・英語の2言語に対応。今後、ニーズに応じてさまざまな言語を追加することも可能という。
②自動電話応答システムを活用し、予約の利便性を向上
利用者は店に電話をかけることなく、必要事項を入力するだけで予約が可能。店側は、入力された情報を電話の自動音声で受けることができる。これにより、言語の違いによるコミュニケーションの課題を解消する。
③横浜市内の飲食店情報と現地までの経路案内が可能
「旅道®OEM(WEB版)」のスポットデータ表示機能と経路探索機能を活用することで、横浜市内116店舗の飲食店情報と現地までの経路を案内することができる。予約だけでなく、飲食店までの行き方が分からない訪日外国人観光客のスムーズな来店を支援する。
▲「旅道グルメガイドin横浜」、TOP画面(左)、店舗情報画面(中)、経路案内画面(右)
■目的:観光分野における予約サービスの市場ニーズの把握や、予約における個人情報管理目的でのPDS活用による新たな観光客向けサービスの開発に向けた効果検証
■日時:2020年3月2日~2020年3月27日
■場所:横浜市内の飲食店116店舗(和食、イタリアン、居酒屋など)
■実施内容:Webサイト「旅道®グルメガイドin横浜」上で、外国人観光客向けに、飲食店予約サービスを提供。飲食店のスムーズな予約を支援
■サイトURL:「旅道®グルメガイドin横浜」 https://tabido-gourmet.com/
今後の目標
凸版印刷は同実証を通じて、訪日外国人が旅行中にスムーズな飲食店予約を行えるサービスのニーズ把握・効果検証を行い、飲食店だけでなくさまざまな観光施設やアクティビティなどへサービスを拡充し、訪日外国人の満足度向上に向けたサービス構築を目指す。
TISは、同実証を含めた知見をもとに、個人がパーソナルデータを安全に管理できる「情報銀行/PDSサービス」の仕組みを、旅行・観光、スマートシティ、MaaS、金融、人材、医療・ヘルスケアなどの領域の企業をターゲットに展開していくことを目指す。
※1:旅道®プロジェクト
観光光立国の実現に向け、「何度も旅したくなる日本」をコンセプトに、さまざまな企業と連携し、訪日外国人の旅の質と利便性向上を目指す、凸版印刷の取り組み。
※2:PDS
PDS(Personal Data Store)は、個人にひもづくデータ(他社が収集・管理しているものも含む)の蓄積や管理をするための仕組み。自分の意思による企業との個人情報の共有や個人の情報を求める企業において活用される。
※関連リンク:プレスリリース
(eiicon編集部)