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宇宙から地球への輸送サービス開発を手がけるElevationSpace、シリーズBで64億円を調達 累計調達額は101億円に

宇宙から地球への輸送サービス開発を手がけるElevationSpace、シリーズBで64億円を調達 累計調達額は101億円に

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宇宙から地球への輸送サービス開発を手がける株式会社ElevationSpaceは6月19日、シリーズBラウンドで第三者割当増資により総額64億円を調達したと発表した。これにより、創業以来の累計調達額は101億円に達した。調達資金は、宇宙から地球への輸送サービスや宇宙環境利用サービスの開発・運用、欧米を中心としたグローバル展開などに充てる。

同社は2021年に設立された仙台発の宇宙スタートアップ。「軌道上のヒト・モノをつなぐ交通網を構築する」をビジョンに掲げ、日本が強みを持つ小型衛星の再突入・回収技術を軸に、低軌道時代の新たな宇宙インフラ構築を目指している。

初号機「あおば」はフライトモデル組み立て段階へ

現在、同社が開発を進めるのは、宇宙環境利用・回収プラットフォーム「ELS-R」と、有人低軌道拠点から地球へ物資を高頻度で輸送する「ELS-RS」だ。ELS-Rは、微小重力環境で実験・実証を行い、その成果物を地球に帰還させる無人小型衛星サービス。民間初の再突入衛星初号機「あおば」は、詳細設計技術審査を完了し、現在はフライトモデルの組み立て段階に入っている。

近年、国際宇宙ステーション(ISS)の2030年末の運用終了を見据え、ポストISS時代の低軌道利用を支えるインフラ整備が世界的なテーマとなっている。研究開発や製造に活用できる宇宙環境を継続的に確保するには、宇宙空間へ物資を運ぶだけでなく、地上へ安全かつ高頻度に回収する技術が欠かせない。ElevationSpaceは、この「帰りの便」を担う存在として注目を集めている。

Axiom SpaceやRedwireとの連携も推進

プレシリーズB以降、同社は事業開発面でも動きを加速させてきた。宇宙ステーション開発を手がけるAxiom Spaceとの再突入・回収サービスに関する協業や、Redwireのバイオ医薬品技術を自社プラットフォームへ統合する計画など、海外企業との連携を推進。組織規模も80名超に拡大し、開発体制を強化している。

また、宇宙戦略基金事業における「高頻度物資回収システム技術」への採択や、「有人宇宙輸送システムにおける安全確保の基盤技術」への連携機関としての参画も決定。日本低軌道社中とのテーマ間連携も公表しており、技術開発、事業化、国内外パートナーシップの各面で基盤づくりを進めている。

多様な投資家・事業会社が参画

今回のラウンドには、スパークス・アセット・マネジメント、Beyond Next Ventures、環境エネルギー投資をはじめ、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、ニッセイ・キャピタル、三菱UFJキャピタル、NTTドコモ・ベンチャーズ、SBIインベストメント、Z Venture Capital、りそなキャピタル、パーソルベンチャーパートナーズ、大日本印刷、豊田合成など、多様な投資家・事業会社が参画した。

代表取締役CEOの小林 稜平氏は、再突入・回収技術について「ロケットのその先にある宇宙輸送インフラとして不可欠なピース」と位置づける。今回の調達を原動力に、初号機「あおば」に続く後継機開発を加速させるとともに、欧州および米国市場への本格参入を進める方針だ。

ポストISS時代の宇宙インフラを担う存在へ

ポストISS時代を見据え、宇宙空間の利用は研究開発から製造、有人活動へと広がりつつある。その中で、宇宙と地球をつなぐ「回収インフラ」の重要性は一層高まる。ElevationSpaceの大型調達は、日本発の再突入・回収技術が、グローバルな宇宙産業の基盤となる可能性を示す動きといえそうだ。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

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